美容室を経営している(または経営しようとしている)人にとって、資金繰りをどのようにしたらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか?
創業して間もない場合には、民間の金融機関ではなかなか融資が通らなくてお困りの方もいらっしゃると思います。今回は、日本政策金融公庫を活用した美容室の資金繰り方法についてご説明していきたいと思います。
日本政策金融公庫は100%国のお金で運営されている金融公庫になりますので、創業しようとしている人や創業間もないような場合にも融資を受けやすい金融公庫となります。預金の預け入れ事業はしておりませんので、自分で起業しようとするまで知らない方も多いのではないでしょうか。
美容室を経営している、または経営しようとしている方にオススメの、日本政策金融公庫で利用できる資金繰りとしての融資制度をご紹介していきます。ぜひ、活用して資金繰りに役立ててほしいと考えています。
1、新創業融資制度
新創業融資とは、その名のとおり、創業して間もない事業者が利用できる制度になります。事業開始してから2期までの方も対象となります。これは原則無担保・無保証で借りられる日本政策金融公庫の制度になります。
①利用条件は以下のすべてを満たす方になります。
・新たに事業を始める、または事業開始後、税務申告が2期以内の方
・事業の成長にかけて雇用を生む可能性があること
※なお、本制度の貸付金残高が1,000万円以内(今回のご融資分も含みます。)の方については、本要件を満たすものとします。
・自己資金が、必要としている資金の10分の1以上もっていることを確認できる方
※ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします。
②融資限度額
3000万円(うち運転資金1500万円)
2、女性、若者/シニア起業家支援資金
女性、若者/シニア起業家支援資金とは、新たに事業を始める人、または、初めてからおおむね7年以内の女性の方、もしくは男性で、35歳未満、または55歳以上の方を対象としている日本政策金融公庫での融資制度になります。女性はなんと年齢制限はありません。
①利用条件は下記の2つです。
・女性、もしくは男性で35歳未満か55歳以上であること
・新たに事業を始める人、または、事業を始めてからおおむね7年以内の人
②融資限度額
7200万円(うち運転資金4800万円)
3、新規開業資金
新規開業資金とは、新たに事業を始める人、または、初めてからおおむね7年以内の方(性別・年齢関係なし)を対象とする日本政策金融公庫での融資制度になります。
①利用条件は下記になります。
・新たに事業を始める人、または、事業を始めてからおおむね7年以内の人
・事業の成長にかけて雇用を生む可能性があること
※なお、本制度の貸付金残高が1,000万円以内(今回のご融資分も含みます。)の方については、本要件を満たすものとします。
②融資限度額
7200万円(うち運転資金4800万円)
4、再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)
再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)とは、ネーミングからもわかるとおり、事業に失敗した経験を持つ方を対象とした日本政策金融公庫の融資制度になります。
①利用条件は以下のすべてを満たす方になります。
・新たに事業を始める人、または、事業を始めてからおおむね7年以内の人
・廃業歴のある人
・廃業時の負債が、新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込みなどである
・廃業の理由・事情がやむを得ないものなどであること
②融資限度額
7200万円(うち運転資金4800万円)
以上が、美容室を経営している、または経営しようとしている方にオススメの、日本政策金融公庫で利用できる資金繰りの融資制度となります。
いかがでしたでしょうか。今回は、日本政策金融公庫を活用した美容室の資金繰り方法としての融資制度についてご説明させていただきました。民間の金融機関と違い、100%国のお金で運営されているため、創業しようとしている方や創業間もない方も利用しやすいのではないでしょうか。
メモ
もしも、日本政策金融公庫を利用したいけどどのようにすればよいかわからないという場合には、行政書士等専門家のサポートを受けることで手続きを円滑に、確実に進めることができます。依頼するための費用は融資の金額により数%程度かかりますが、自分自身でする場合の時間や手間、そもそも自分自身できるのかどうか等の要素を比較しながら、利用を検討してみてください。