資金繰り

日本政策金融公庫を活用した運送業の資金繰り方法

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最近は、コロナウイルスの影響もあり、「STAY HOME」がことさら唱えられ、テレワークが徐々に浸透し、家で過ごす時間も長くなってきました。

 

それに伴い、インターネット通販の需要が拡大し、品物を実際に注文者に届ける宅配便市場も大きな伸びを見せている一方で、実は運送業界の市場規模は縮小傾向にあると言われています。

 

何故、宅配便市場が伸びているのに、運送業市場が縮小してきているのか?それは、宅配便の総数が増えていたとしても、送料無料や当日配送などのサービスにより運送業者の負担が大きくなり、仕事が増えているにも関わらず利益に結びつかないという事実があります。人材不足という点も大きな理由であるとはおもいますが、仕事をこなしても利益が出せないという状況で、運送業者の資金繰りが悪化するという状況になっています。

 

それでは運送業の資金繰りを改善する方法はあるのか?

その答えは当然あります。運送業の資金繰りを改善する方法としては、下記の方法が考えられます。

 

① 大口顧客を狙わず、小口顧客の売上を増やす

資金繰りを改善させるには、キャッシュフローを円滑にすることが先決です。キャッシュフローとは簡単に言うと、お金の出入の流れです。大口の顧客になると仕事を増やしても、支払い迄の期間が長かったりしますが、小口の顧客の場合、支払いの期間が比較的短く、場合によっては都度現金支払いであったりします。現金が手元に残るようにすれば、おのずとキャッシュフローは改善していきます。

 

② 固定費の削減

いわずと知れた経費削減のことです。固定費の多くを占めるのは人件費だと思いますが、

例えば、無駄残業をしないようにするや、ドライバーの運送ルートを見直して、人が少なくても多くの仕事をこなせる効率化を考えるなどです。

あとは車輌にかかる保険料の見直しや、倉庫や社屋建屋を賃貸している場合等はその家賃の見直しなどを行う努力をするべきです。

 

③ 日本政策金融公庫などの融資を利用する

営業努力や経費削減などは常日頃から行っている企業さんについては、日本政策金融公庫

の融資を利用する方法があります。

 

日本政策金融公庫の行う融資制度の中でも、資金繰り支援用の融資制度としては、一般貸付の運転資金の融資の他に、セーフティネット貸付というものがあります。

それぞれについて少し触れていきます。

 

1.日本政策金融公庫の運転資金の一般貸付

日本政策金融公庫の運転資金の一般貸付は上限融資金額が4800万円で、返済期間は5年から7年になっています。借入金の元金の返済をせず、利息分だけ支払う据置期間も設定することができますので、創業時の返済額を軽減できるので、資金繰りがしやすくなります。

 

2.セーフティネット貸付 経営環境変化対応資金

社会的、経済的環境の変化などの外的要因により、一時的に売り上げの減少など経営状況が悪化してはいるが、中長期的に経営状況をみた場合、業績が回復し、発展することが見込まれる際に支援を受けることができます。

 

融資の上限金額は4800万円で、運転資金用として活用する場合の返済期間は8年以内になっています。また3年以内の据置期間の設定も可能です。

 

3.セーフティネット貸付 金融環境変化対応資金

取引している金融機関の経営悪化により、資金繰りが悪化している企業の経営安定化の為の融資です。

 

融資の上限は別枠で3億円となっており、返済期間は8年以内になっている融資です。

 

4.セーフティネット貸付 取引企業倒産対応資金

取引先企業など関連企業の倒産により経営が悪化した場合に活用できる融資になります。

 

融資限度額は別枠で1.5億円が上限で、返済期間は8年以内になっています。

 

以上が日本政策金融公庫の資金繰りを支援する融資制度になります。

 

特に「資金繰り」は「運転資金」の管理と考えられています。

 

「運転資金」とは、会社が事業を続けていくうえで、必要な資金の事を言います。

 

どれくらいの資金が必要なのか?という必要な運転資金を算出する式としては、「運転資金=売掛金−買掛金―その他経費」という形になります。

 

この式に当てはめた場合に運転資金がプラスになれば資金繰りは余剰があり、逆にマイナスの場合は資金繰りが不足しているということになります。

 

運転資金を確保して、資金繰りをよくするためには「売掛金を早く回収して、買掛金の支払いをなるだけ遅くする」事が重要になります。

 

これらは貸借対照表を参考に算出する形になりますが、やはり毎月や将来にわたっての資金繰り表などを使用して資金繰り管理をしていくことが重要になります。

 

自社の努力だけではどうにもならない様なケースに日本政策金融公庫の融資制度を早めに活用された方がよいと思います。

 

「運転資金の一般貸付」が利用しやすいと思いますが、融資というものは申し込みを行えば絶対融資してもらえるものではありません。希望していた融資額より低い金額の融資しか受けれない場合もありますし、融資そのものの審査が通らない場合もあります。

 

メモ

日本政策金融公庫の融資の申し込みについては、行政書士の様な専門家のサポートを受けながら、事業計画や資金繰り表を常日頃から考えておくことをお勧め致します。

そのうえで、自社にあったタイミングで必要な融資を活用していくようにしてください。

 

 

 

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

行政書士/財務コンサルタント

吉野 智成(よしの ともなり)

プロフィール

大学卒業後、税理士事務所で中小企業の会計を支援。
2019年 行政書士登録、個人事務所を開設
2021年 補助金・融資部門を法人化。「株式会社Gunshi」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援

書籍

中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本』(セルバ出版)

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