借入申込書は融資を受けるための最初のステップです。借入申込書がきちんと作成できていなければ、満額融資を受けるために一生懸命時間をかけて作成した創業計画書等も見てもらえません
ただ、初めて見る書類を何もわからないまま作成するのはとても大変なことです。ここでは、日本政策金融公庫の借入申込書の書き方について、詳しく説明していきます。
日本政策金融公庫の申請の流れ
まず、日本政策金融公庫での融資流れについて簡単に説明します。
日本政策金融公庫に融資の申し込みをする場合の流れは次の通りです。
- 電話連絡・相談申し込み
- 初回の相談
- 必要書類の準備・提出
- 面談
- 融資の決定
- 返済開始
申込書の入手方法
借入申込書は、下記URLの日本政策金融公庫のホームページから簡単にダウンロードできます。
また、下記URLからインターネット申込をすることもできます。
申込書の記入方法
申込書を入手できたら、さっそく申込書の記入をします。
申込書は次のような書類になります。
この書類に必要事項を丁寧かつ正確に記入していってください。
①申込人名
法人の場合は、「法人名と代表者名」、個人事業主の場合は、「屋号と名前」と記載して、押印をします。
代表者名や個人事業主の方のお名前は必ず自署、つまりご本人が手書きで記載する必要があります。
また、押印は実印でなくてもOKですが、シャチハタやゴム印ではダメなので注意が必要です。
②申込金額
融資の希望金額を記入します。
もちろん、記載した額がそのまま融資してもらえるとは限りませんが、空欄では受け付けてもらえません。
また、いくら減額される可能性があるとはいえ、適当に高い金額を書いておけば良いというものでもありません。
返済が可能で、本当に必要な金額を記載することで、実際に融資を受けられる可能性が高まります。
はじめから説得力のある金額を記載しておくことで担当者にも良い印象を与えることができます。
ただ、妥当な金額といってもどれくらいが妥当なのかわからないという方がほとんどだと思います。
希望金額の目安になるのは「自己資金の3倍」です。
例えば、ご自身で200万円の資金を準備しているのであれば、600万円くらいまでが借りられる目安の金額になります。
もちろん、融資の額は自己資金の額だけで決まるわけではありません。信用情報やご本人の経験、事業計画によって額は変わってきますので、それぞれの事情にあわせて申込金額を設定すると良いでしょう。
③借入希望日
ここも、必ず希望日に融資をしてもらえるわけではないのですが、空欄では申込が受け付けられないので必ず記入するようにしてください。
一般的には、申込から1か月前後で融資が実行される場合が多いので、1か月程先の日付を書いておけば良いでしょう。
④返済期間・据置期間
申し込む融資によって上限が決まっているものになりますので、まずはそれを確認してその範囲内で記載するようにします。
返済期間は、一般的に運転資金でしたら5年、設備資金でしたら10年というケースが多いです。
据置期間も上限が決まっているので、その範囲内で記載します。3か月から6か月が多いです。
⑤資金使途・申し込みの経緯
当てはまるものに〇をつけるだけでOKです。
⑥住所・連絡先
法人の場合は、1段目と3段目、個人事業主なら2段目と3段目に記載することになります。(ただ、法人で本店と代表者の自宅以外に拠点がある場合には、2段目の記載も必要です。)
主な連絡先についてもチェックをいれとくのも忘れないようにしましょう。これは、どこに連絡をしてほしいかということなので、希望のところにチェックをいれるだけで大丈夫です。
⑦創業年月
これは、法人で申し込む場合に、法人を設立するまえに個人事業主として事業を営んでいた場合には、個人事業主としての創業年月を記載しなければならないので注意が必要です。
⑧業種
業種については、簡単な記載でOKですが、上記見本のように、「製造業」ではなく、「菓子製造業(卸)」のように具体的に記載しておくとスムーズです。
⑨従業員数
従業員数は自分以外の従業員の数を記載します。
⑩家族構成
生計が同じ家族について記載します。
⑪担保・保証
担保や連帯保証を免除するのかどうかです。
ただ、条件がありますので、希望しても希望通り免除にならない可能性もあります。
いかがでしたでしょうか。日本政策金融公庫の申込書の書き方について解説してきました。
不備があったりすれば、面談等が後ろ倒しになってしまい、実際に融資を受けられる時期も遅くなってしまう可能性があります。
メモ
もし、ご自身で記載するのに不安がある場合や、記載内容が分からないという場合は、専門家に相談してみると良いでしょう。
借入申込書の作成だけでなく、創業計画書等の書類の作成もサポートしてもらえます。
費用はかかりますが、確実に、そしてスムーズに融資を受けるためにサポートを受けることも検討してみてください。