日本政策金融公庫

日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れ

 

創業する方で、日本政策金融公庫から融資を受けようと思っておられる方は多いかと思います。ここでは、日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れについて説明をしていきます。

日本政策金融公庫とは?

日本政策金融公庫は、100%政府が出資した金融機関であり、個人事業や中小企業の創業融資に力を入れています。そのため、他の金融機関と異なり、個人事業や中小企業であっても創業期の融資を受けやすく、担保や保証人をつけずに低金利で融資を受けられるところにも特徴がありますので、融資を検討される方も多いかと思います。

 

融資申請の手続の流れとしては、以下のようになります。

  • 電話連絡・相談申し込み
  • 初回の相談
  • 必要書類の準備・提出
  • 面談
  • 融資の決定
  • 返済開始

 

提出した資料や面談で審査をされ、この人は貸した金額をきちんと返してくれる人かどうか=信用できるかどうかを判断されることになります。

 

審査のポイントは?

この過程だけを見ると、書類を集めて提出して、面談を受けるだけならそんなに難しくないのかな?とも思えますが、審査の通過率は半分以下とも言われており、簡単に通るものではないことがわかります。

一体、どのようなところに審査の難しさがあるのでしょうか?以下では審査のポイントについて見ていきます。

 

ポイント1.信用情報に問題ないかどうか

日本政策金融公庫の審査では、個人の信用情報を必ずチェックします。

所得税や住民税、事業税等の税金の他、電気やガスなどの公共料金や、カードローン・奨学金等の返済状況についても調査が行われます。

 

現時点でこれらの料金の滞納があると、借金を返すために融資を受けようとしているのではないか?と判断されて、審査に落ちる可能性が高くなります。公庫ではこのような「借り換え」は認めてくれませんので、申請をする前に全額返済しておくようにしましょう。

 

ただ、全額返済済みであっても、直近まで何年も税金や公共料金の支払いが滞納していたような場合は、審査は難しくなります。少なくとも半年程度は一切支払い遅れや滞納がない状態で審査を受けるようにしましょう。

 

ご自身の信用情報に不安がある方は、事前に以下で確認してみるとよいでしょう。

 

・銀行系「全国銀行個人信用情報センター

・クレジットカード系「CIC(株式会社シー・アイ・シー)

・消費者金融系「JICC(日本信用情報機関)

 

ポイント2.自己資金は十分にあるかどうか

自己資金は、たくさんあればあるほど良いです。自己資金を十分に用意して事業を開始するのであれば、それだけで事業計画がしっかりしており、信用性が高いと判断してくれます。

 

それでは、自己資があまり用意できないときに、金融機関や知人から一時的にお金を借りたらどうでしょうか?いわゆる「見せ金」で審査は通るのかどうかという問題です。

これについては、NGです。見せ金では審査に落ちてしまいます。

それなら、見せ金と申告しなければいいのでは?と思われるかもしれませんが、見せ金かどうかを判断するために、一時期に多額のお金が振り込まれていると、「これはどういう目的のお金ですか?」と質問されます。「見せ金ですか?」という聞き方はされません。一時期に多額のお金が振り込まれていることをもって、総合的に見せ金と判断され、審査に落ちてしまいます。

 

結局、自己資金は、どうやって作ったお金なのか、という点が大きなポイントです。一時的に借りたお金ではまず審査は通らないと思っておいた方がよいでしょう。

 

自分がこれまでにコツコツ貯めてきたお金ですと説明できるようにしておくのがベストです。

たとえば、毎月5万円を2年間貯めて、120万円あります、という状態で申請できれば良いでしょう。

 

ポイント3.創業計画はしっかり準備できているか

創業計画は、審査の大きなポイントです。

創業計画関連で審査されるのは、以下のような事項です。

 

・創業の理由

・経営者の経歴

・商品・サービス内容

・事業の特色

・取引先

・今後の損益計画(売上・経費・利益)

 

これらを事前にしっかりと考えておき、創業計画書内に記載しておくようにしましょう。

 

融資を受けられる金額は?

それでは、ある程度の自己資金が確保できた場合、融資はどのくらいまで受けられるでしょうか?

この点については、自己資金の2倍程度であればまず問題ないと言えるでしょう。例えば、120万円の自己資金があるときは、240万円の融資額であれば審査に通る可能性がかなり高いと言えます。

 

最大では、9倍までの融資額を受けられるとも言われていますが、9倍の融資を受けることはまず認められません。

現実的には、2倍~5倍程度の融資額と考えておくのがよいでしょう。

 

所要期間は?

かかる期間としては、書類の準備や審査機関を含めると1~2か月程度を見ておけば良いでしょう。専門家を利用して申請した場合は書類の準備期間も短縮できますし、審査もスムーズに行われて融資決定までが早くなることもあります。

 

メモ

いかがでしたでしょうか。日本政策金融公庫で融資を受けるまでの流れと審査のポイントについて見てきました。もし融資の代行を専門家に依頼したいと考えている場合は、まずは相談してみると良いでしょう。依頼するための費用は融資額の3~5%程度が相場ですが、自分でやる場合よりも許可可能性が高くなり、かかる時間、手間等も短縮が可能です。これらの要素を比較しながら、利用を検討してみてください。

 この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

【さむらい行政書士法人】代表 / 行政書士

小島 健太郎 (こじま けんたろう)

プロフィール

2009年 行政書士登録、個人事務所を開設
2012年 個人事務所を法人化。「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野:融資申請支援、事業者向け補助金、許認可申請、外国人在留資格

書籍

『経営者のための日本政策金融公庫の活用ガイド』(セルバ出版)

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