日本政策金融公庫

日本政策金融公庫で審査落ちする理由トップ3

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創業する方で、日本政策金融公庫から融資を受けようと思っても、残念ながら審査に落ちてしまうこともあります。融資の通過率は公表されておりませんが、30~50%程度が審査に落ちてしまうとも言われています。一体、どのような理由で審査に落ちてしまうのでしょうか?ここでは、日本政策金融公庫で審査落ちする理由の中で、特に多いものトップ3について説明していきます。

日本政策金融公庫とは?

日本政策金融公庫は、100%政府が出資した金融機関であり、個人事業や中小企業の創業融資に力を入れています。そのため、他の金融機関と異なり、個人事業や中小企業であっても創業期の融資を受けやすく、担保や保証人をつけずに低金利で融資を受けられるところにも特徴がありますので、融資を検討される方も多いかと思います。

 

融資申請の手続の流れとしては、以下のようになります。

  • 電話連絡・相談申し込み
  • 初回の相談
  • 必要書類の準備・提出
  • 面談
  • 融資の決定
  • 返済開始

 

提出した資料や面談で審査をされ、この人は貸した金額をきちんと返してくれる人かどうか=信用できるかどうかを判断されることになります。

それでは、審査に落ちる理由の中で特に多いものについて見ていきましょう。

 

審査落ちの理由1.個人の信用情報に問題がある

日本政策金融公庫の審査では、個人の信用情報を必ずチェックします。

所得税、住民税、法人税、事業税等の税金関係の他、電気やガス等の公共料金、クレジットカードや奨学金等の返済状況についても調査が行われますので、面談でも必ずこの点についての質問がなされます。

 

ここで現在も滞納がある人は、借金を返すために融資を受けるとみなされて審査が落ちてしまいます。面談時にその場限りの嘘をついても結局は調査でバレてしまいますので気を付けましょう。

 

ご自身の信用情報に不安がある方は、事前に以下で確認してみるとよいでしょう。

・銀行系「全国銀行個人信用情報センター

・クレジットカード系「CIC(株式会社シー・アイ・シー)

・消費者金融系「JICC(日本信用情報機関)

 

審査落ちの理由2.自己資金が少ない

自己資金は、たくさんあればあるほど審査は通りやすくなります。自己資金を十分確保した上で事業を開始するのであれば、それだけで事業計画がしっかりしており、返済の信用性が高いと判断してくれます。

 

自己資金は、どこかの金融機関や知人等から一時的に借りたお金は見せ金と判断されてしまいますので、どうやって作ったお金なのか、という点もポイントです。

自分でこれまでに貯めてきたお金で証明できるようにしておくのがよいでしょう。

 

それでは、自己資金はどれくらいあればよいでしょうか?

この点については、融資を受けたい額の50%以上の自己資金があればまず問題ないと言えそうですが、実際に融資を受けたいと考えている人が融資額の50%を用意するのは難しいことが多いかと思います。

現実的には、少なくとも30%程度の自己資金を用意してから申請を行うのがよいでしょう。これ以下の自己資金しかない場合は、審査に落ちる可能性が高くなってきます。

 

審査落ちの理由3.創業計画の実行性、計画性がない

創業計画は、審査の大きなポイントです。

創業計画関連で審査されるのは、以下のような事項です。

・創業の理由

・経営者の経歴

・商品・サービス内容

・事業の特色

・取引先

・今後の損益計画(売上・経費・利益)

 

これらの事項をあらかじめしっかりと考えておき、創業計画書内に盛り込んでおくとよいでしょう。

 

創業の理由については、しっかりとした動機を熱意を持ってアピールすることが大切です。

例えば、これまで会社員として長年従事してきたシステム開発業務に関連する会社を設立し、これまでのノウハウを活かし同様のサービスを行っていきたいという場合は、創業理由や経歴に具体性・信ぴょう性があると判断されやすいでしょう。

逆に、これまで全く働いた経験がなかったり、働いてきた経験と関連性がなかったりする場合は、どうしてもこの事業を行っていきたいんだという強い動機があるはずですので、それを事業の特色やサービス内容とともにアピールしていきましょう。

 

これらの計画がしっかりある人でも、面談時に聞かれたことに対してきちんと答えられなければ審査に落ちてしまうこともあり得ます。一つの質問に対して一つの回答で終わらせるのではなく、担当者が何について聞きたいのかをしっかり考えて答えるようにしましょう。

 

メモ

いかがでしたでしょうか。審査落ちする理由トップ3について見てきました。自分で手続きを行うのが難しいと思う場合は、専門家に相談してみると良いでしょう。依頼するための費用は融資額の3~5%程度が相場ですが、自分でやる場合よりも許可可能性が高くなり、かかる時間、手間等も短縮が可能です。これらの要素を比較しながら、利用を検討してみてください。

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

行政書士/財務コンサルタント

吉野 智成(よしの ともなり)

プロフィール

大学卒業後、税理士事務所で中小企業の会計を支援。
2019年 行政書士登録、個人事務所を開設
2021年 補助金・融資部門を法人化。「株式会社Gunshi」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援

書籍

中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本』(セルバ出版)

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