トップページ > ゆうちょ銀行の相続名義変更手続き(必要書類と流れ)

ゆうちょ銀行の相続名義変更手続き(必要書類と流れ)

相続の際、亡くなった人がゆうちょ銀行を持っていた、というケースはかなり多いのではないでしょうか。全国どこにでも支店がある身近な銀行ですし、ゆうちょ銀行のHPには「通常貯金口座数 約1億2,000万」という記載もあります。日本の人口が約1億2,000~3,000万ですので、ほぼ一人あたり一つ口座を持っているともいえます。

 

そんなゆうちょ銀行ですが、相続の際の名義変更手続きは、他の銀行と異なる点が多く、面倒に思っている方もいるかもしれません。

 

ゆうちょ銀行の名義変更手続きはどうやってやればいいの?他の銀行と違う点は?どのような書類を作って何を持っていけばいいの?とお悩みの方のために、ここでは、ゆうちょ銀行の相続名義変更手続き(必要書類と流れ)について説明していきます。

 

手続きの流れとしては、以下のようになります。

 

1、相続の通知(1回目の訪問)

2、相続確認表の記入・提出

3、必要書類の案内が届く

4、必要書類の提出(2回目の訪問)

5、名義変更の完了

 

それでは、具体的なそれぞれの手続きについて見ていきましょう。

1、相続の通知(1回目の訪問)

亡くなった人がゆうちょ銀行に口座を持っていることがわかったら、銀行にその旨を知らせに訪問しましょう。

銀行によっては、支店のある窓口に訪問しなければならないのですが、ゆうちょ銀行の場合は全国どこの支店でも手続きをしてくれますので、お近くの窓口で大丈夫です。

 

もし、亡くなった人がゆうちょ銀行に口座を持っていたかどうかわからない場合は、窓口で調べてもらうことができます。これを「現存調査」といいます。現存調査を依頼すると、亡くなった人が口座を持っていたかどうかの結果が2週間程度で通知されます。

現存調査の必要書類

・貯金等照会書(ゆうちょ銀行指定の書式)

・亡くなった人の戸籍謄本

・相続人の戸籍謄本(亡くなった人との関係が記載されているもの)

・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)原本

 

なお、相続の通知にゆうちょ銀行へ訪問してくださいと記載しましたが、この手続きは訪問せずにWeb上で行うこともできます。流れに沿って進めると、あとは案内に従って必要書類を揃えて提出すれば良いので、手続きや訪問回数が省略できます。

2、相続確認表の記入・提出

窓口で亡くなったことを通知すると、今後の相続手続きの流れを説明してくれるとともに、相続確認表を渡されますので、これに記入・提出しましょう。
渡されたその場で記入して提出しても良いですし、後日改めて持参しても良いです。

3、必要書類の案内が届く

相続確認表を提出すると、1~2週間ほどで相続人の自宅に必要書類の一覧が送られてきます。これをもとに必要書類を収集しましょう。必要書類については、状況によって異なりますが、概ね以下のものが必要となります。

 

・貯金等相続手続請求書(ゆうちょ銀行指定の書式)

・亡くなった人の戸籍謄本(生まれてから死亡まで)

・各相続人の戸籍謄本(亡くなった人との関係が記載されているもの)

・各相続人の印鑑証明書(6ヶ月以内のもの)

・本人確認書類

・亡くなった人の通帳やキャッシュカード

・遺言書(遺言がある場合のみ)

・遺産分割協議書(遺産分割協議をした場合のみ)

4、必要書類の提出(2回目の訪問)

必要書類をすべて揃えたら、ゆうちょ銀行に持参しましょう。郵送でできないの?と思われるかもしれませんが、郵送は認めてくれません。必ず持参しなければなりません。

5、名義変更の完了

提出した必要書類に問題がなければ、名義が変更された通帳が相続人の自宅に郵送されます。これで、名義変更手続きは完了です。

 

 

 

なお、口座の名義変更手続きではなく、口座の解約を希望する場合は、払戻の手続きとなります。この場合は、必要書類提出後に「払戻証書」が相続人の自宅に送られてきますので、それを持って再度ゆうちょ銀行に行くと、現金での払戻か、相続人のゆうちょ銀行口座への入金をしてくれます(ゆうちょ銀行間の入金のみで、他の銀行への入金は不可)。

 

いかがでしたでしょうか。ゆうちょ銀行の相続名義変更手続きは、Web上で訪問回数を減らせるものの、複数回訪問しなければならないことが前提になっていますので、1か月~それ以上の期間がかかる方も多いようです。

 

また、亡くなった人や各相続人の戸籍謄本を取得する際にお困りの方もおられると思います。もし、ご自身でこれらの手続きを行うのが難しいと感じるようであれば、行政書士等の専門家に依頼をすることで、手続きを代行してもらうことが可能です。

 

依頼するための費用は数万円程度かかりますが、相続する金額やかかる時間、そもそも自分自身で手続きできるのかどうか等の要素を比較しながら、利用を検討してみてください。