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「定住告示(8号)中国残留孤児とそのご家族」は認定されるとどうなる?

中国残留邦人向けの在留資格について知りたい方の中には、

 

「中国残留邦人向けのビザはある?」

「告示8号とは?」

 

といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。

 

この記事では、定住告示(8号)について詳しく紹介します。

ぜひ、最後までお読みください。

定住告示とは

ここでは、定住告示の概要について見ていきましょう。

定住告示について

定住告示とは、在留資格「定住者」の中の告示によって対象者が指定されているタイプの査証です。

いわゆる「定住者ビザ」と呼ばれているもの

在留資格「定住者」は、人道上の特別な理由を考慮して交付される査証で、定住者ビザとも呼ばれます。

 

査証には、就労系と身分系の2つのタイプがあります。

定住者ビザは、身分系の査証の1つです。

 

定住者ビザの詳細については後述するので、ぜひ参考にしてください。

定住者告示は第1号から第8号まである

告示で指定されているのは、下記の8つです。

分類

対象

1号

難民

2号

削除

3号

日系2世・3世

4号

日系3世

5号

定住者の配偶者

6号

定住者の子ども

7号

6歳未満の養子

8号

中国残留邦人

そのほかは「定住外告示」となる

上記8つの告示に分類されないタイプは、告示外として個別に判断されます。

 

例えば、告示外には、下記のようなケースが挙げられます。

  • ● 認定難民
  • ● 離婚・死別
  • ● 特別養子縁組の離縁

定住告示(8号):中国残留孤児とそのご家族について

告示8号は、「出入国管理および難民認定法7条第1項第2号」に基づく同法別表第2に規定されています。

 

規定によると、8号に当てはまる方は「次のいずれかに該当する者」です。

告示8号イ

イの内容は、下記のとおりです。

 

「中国の地域における昭和20年8月9日以後の混乱の状況の下で、日本に引き揚げずに同年9月2日以前から継続して中国の地域に居住している者であって、同日において日本国民として日本に本籍を有してた者」

告示8号ロ

ロの内容は、下記のとおりです。

 

「上記イを両親として昭和20年9月3日以後に中国の地域で出生し、継続して中国の地域に居住している者」

告示8号ハ

ハの内容は、下記のとおりです。

 

「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進ならびに永住帰国した中国残留邦人等および特定配偶者の自立の支援に関する法律施行規則第1条第1号もしくは第2条第1号・2号に該当する者」

告示8号二

ニの内容は、下記のとおりです。

 

「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進ならびに永住帰国した中国残留邦人等および特定配偶者の自立の支援に関する法律第2条第1項に規定する中国残留邦人等であって、同条第4項に規定する永住帰国により日本に在留する者と日本で生活をともにするために日本に入国する当該永住帰国中国残留邦人等の親族であって、下記のいずれかに該当する者」

・1. 配偶者

・2. 18歳未満の実子

・3. 日常生活または社会生活に相当程度の障害がある実子であって、当該永住帰国中国残留邦人等またはその配偶者の扶養を受けている者

・4. 実子であって当該永住帰国中国残留邦人等の永住帰国後の早期の自立の促進および生活の安定のために必要な扶養を行うため、日本で生活をともにするのが最も適当である者として当該永住帰国中国残留邦人等から申出のあった者

・5. 上記4に規定する者の配偶者

告示8号ホ

ホの内容は、下記のとおりです。

 

「6歳になる前から継続して上記イ〜ハのいずれかの者と一緒に住み、かつこれらの者の扶養を受けている、または6歳になる前から婚姻もしくは就職するまでの間、継続してこれらの者と一緒に住み、かつこれらの者の扶養を受けていた下記のいずれかに該当する者」

●1. 養子

●2. 配偶者の婚姻前の子ども

定住告示(8号)とは?

ここでは、定住者の告示8号の内容について見ていきましょう。

中国残留孤児とその家族が該当する

8号は、中国残留邦人やその家族を受け入れるために設けられた査証です。

 

対象の家族の中には、中国残留邦人の実子でない養子の方や、配偶者の婚姻前の子どもも含まれます。

昭和20年の戦後の背景による定住告示(8号)

中国残留邦人とは、第二次世界大戦中に中国に住んでいた日本人で、戦後の混乱の中で肉親と離別し身元を知らないまま成長した方や、やむなく中国に残り生活を続けた方などを指します。

 

昭和20年8月の終戦後に、海外にいた日本人は、一斉に日本に引き揚げました。

満州を除く中国本土にいた日本人も、続々と日本へ帰国しました。

 

しかし、昭和23年の中国内戦や昭和24年の中国と日本の国交断絶の影響により、日本への引き揚げは中断してしまいます。

 

その後、昭和47年の日中国交正常化を経て、中国に残された日本人の帰国が再開されました。

 

日本は国として、中国残留邦人に対して、日本の生活に適応できるように支援を行っています。

「子孫」にあたるもの

8号では、中国残留邦人の「子孫」にあたる方も対象としています。

 

ここで言う「子孫」とは、主に中国残留邦人の子どもです。

子どもには、実子だけでなく養子や配偶者の婚姻前の子どもも含まれます。

定住者とはどのような在留資格?

ここでは、在留資格「定住者」について見ていきましょう。

定住者とは?

「定住者」とは、法務大臣が特別な理由を考慮して、一定期間の在留を認める在留資格です。

概要

外国人の身分や状況に応じて、下記の2つのタイプに分類されます。

● 告示:対象者があらかじめ指定されているタイプ

● 告示外:状況に応じて個別に判断されるタイプ

「定住者」は身分系の査証であり、審査が厳しいのが特徴です。

要件

取得するタイプによって、対象者や要件は異なります。

 

主な要件は、下記のとおりです。

  • ● 告示または告示外で指定される身分である
  • ● 独立して生計がたてられるだけの経済力がある
  • ● 素行が善良である
在留期間と更新の有無

在留期間は、下記のいずれかが付与されます。

  • ● 5年
  • ● 3年
  • ● 1年
  • ● 6カ月
  • ● 法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)

 

指定された期間を超えて滞在を続けたい場合は、更新も可能です。

就労制限がない

「定住者」には、就労制限がありません。

 

通常、外国人の方が日本で働くには、適切な就労ビザを取得しなければなりません。

加えて、就労ビザと業種や職種はリンクしている必要があります。

 

一方、「定住者」の方には就労制限がないので、好きな業種・職種で働けます。

さらに、正社員・契約社員・派遣・アルバイトなど、雇用形態も自由です。

永住者との違い

「定住者」と同じ身分系の査証に、「永住者」があります。

「永住者」は、日本に永住できる査証です。

 

「定住者」と「永住者」の主な相違点は、下記の表のとおりです。

 

項目

定住者

永住者

就労制限

なし

なし

在留期限

あり

なし

参政権

なし

なし

在留カードの携帯義務

あり

あり

一時出国時の再入国許可

あり

あり

短期滞在との違い

「短期滞在」は、いわゆる観光などの短期滞在を目的とした査証です。

短期間(90日間)という期間の制限があるため、原則として更新はできません。

 

「定住者」にも期間制限はありますが、期間が過ぎた後も滞在を希望する場合は、更新の手続きが可能です。

認定されるとどうなる?

告示や告示外の定住者として認定されると、在留資格「定住者」を取得できます。

定住者ビザを取得すれば、日本に滞在できるだけでなく、就労も可能です。

 

ただし、永住者とは異なり、在留期間には期限があります。

期限が過ぎても滞在を続けたい場合は、更新の手続きをしなければなりません。

定住告示(8号)の申請について

ここでは、告示8号の申請について見ていきましょう。

申請の流れ

申請の手順は、以下の2パターンがあります。

海外から申請する場合

海外から申請する手順は、下記の表のとおりです。

手順

内容

注意点

1

必要書類の作成と収集

必要書類に不備があると、不許可となる可能性が高まります。

申請前に、書類や要件を入念に確認しましょう。

2

在留資格認定証明書交付申請

手続きは、日本の出入国在留管理局で行います。

3

審査(1カ月〜3カ月)

「定住者」の処理期間については後述するので、合わせて参考にしてください。

4

結果の通知

申請時に提出した返信用封筒で、結果が届きます。

日本にいる外国人の申請の場合

すでに日本にいる場合の手順は、下記の表のとおりです。

 

手順

内容

注意点

1

必要書類の作成と収集

書類の作成ミスや不足がないように、注意しましょう。

2

在留資格変更許可申請

手続きは、お住まいの地域を管轄する出入国在留管理局で行います。

3

審査(2週間〜1カ月)

「定住者」の処理期間については後述するので、合わせて参考にしてください。

4

結果の通知

審査で問題がなければ、変更の許可がおります。

必要書類

必要書類は、取得するタイプによって異なります。

全てのタイプに共通する書類は、下記のとおりです。

  • ● 在留資格認定証明書交付申請書
  • ● 写真
  • ● 返信用封筒

 

上記以外には、以下のような書類が挙げられます。

  • ● 市区町村の役所から発行してもらう書類(住民票・納税証明書など)
  • ● 職業・収入を証明する書類(在職証明書など)
  • ● 身元保証書
  • ● 本国の機関が発行した出生証明書
  • ● 本国の機関が発行した結婚証明書
  • ● 犯罪経歴証明書

 

書類の種類や申請書の書き方などに疑問がある方は、下記のインフォメーションセンターを利用しましょう。

施設名

外国人在留総合インフォメーションセンター

受付時間

平日8時30分〜17時15分

電話がつながりにくいケースもあるので、注意してください。

休み明けの開庁日や11時〜12時の間は、問い合わせが集中する可能性があります。

電話

0570-013904(全国どからでも利用OK)

03-5796-7112(海外から利用する場合)

対応言語

日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・タガログ語(フィリピノ語)・ネパール語・インドネシア語・タイ語・カンボジア語・ミャンマー語・モンゴル語・フランス語・シンハラ語・ウルドゥー語

申請でかかる費用と日程

在留資格認定証明書交付申請は、手数料がかかりません。

 

一方、変更や更新の申請は、許可がおりた場合に手数料が発生します。

手数料は4,000円で、収入印紙で納付します。

 

「定住者」の審査にかかる処理期間は、下記の表のとおりです。

 

時期

在留資格の交付

変更許可

令和6年10月

83.6日

39.3日

令和6年11月

76.2日

43.3日

令和6年12月

74.7日

42.7日

申請で注意すること

申請をする際は、以下のポイントに注意しましょう。

書類を正しく記載し、揃えて提出しないといけない

「定住者」の申請では、非常に多くの書類を提出します。

加えて、必要書類は、申請するタイプによって異なります。

 

審査を通過するには、すべての書類を正しく記載し、そろえて提出しなければなりません。

書類に不備があると、審査で不許可となる可能性が高まるので、注意しましょう。

収入や身分などが変わると在留資格に該当しない場合がある

「定住者」は、申請者の身分を基礎としている査証です。

例えば、本記事で紹介した8号は、中国残留邦人という身分を基礎としています。

 

「定住者」を取得するには、身分の要件を満たさなければなりません。

取得後に身分が変わる方は、「定住者」の要件に該当しない可能性があるため、注意しましょう。

申請すれば必ず審査が通るとは限らない

申請をすれば、必ず審査が通るとは限りません。

 

「定住者」の審査は厳しく行われるため、取得の難易度は高いと言えます。

 

取得を検討している方は、入念な準備をしてから申請に進みましょう。

定住者申請は再申請は通りにくいので要注意

1度不許可となった申請は、再申請ができます。

 

ただし、再申請の審査は厳しく、許可を得るのは非常に難しいです。

 

再申請をするには、1度目の申請で不許可となった原因を解決しなければなりません。

不許可となった原因を把握するには、入管法などの専門的な知識が必要なケースも多いです。

 

再申請をしたい方は、自力では難しいため、行政書士などの専門家に依頼するのをおすすめします。

専門の行政書士に依頼しよう

日本の在留資格の申請は、制度が複雑で難しいのが特徴です。

 

手続きは自力でも行えますが、行政書士などの専門家に依頼した方が、スムーズに準備が進みます。

 

ビザを専門とする行政書士は、最新のビザ情報や手続きの方法を熟知しています。

申請にかかる手間やストレスを軽減したい方は、行政書士に依頼しましょう。

まとめ

この記事では、在留資格「定住者」の告示8号について解説しました。

 

8号は、中国残留邦人とその家族のために設けられた査証です。

 

「定住者」は制度や要件が複雑で、審査も厳しいため、申請の難易度は高いと言えます。

 

取得を検討している方は、行政書士などの専門家に相談・依頼するのがおすすめです。

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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