文化活動ビザを延長したい|更新時の必要書類や申請の流れとは
文化活動ビザを延長したい|更新時の必要書類や申請の流れとは
文化活動ビザで日本に滞在中、もしくはこれから取得を検討している外国人の方の中には、
「文化活動ビザとは?」
「期間の延長はできる?」
「更新の手続きをする方法は?」
「アルバイトはできる?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、文化活動ビザの更新について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
在留資格「文化活動」の概要
ここでは、在留資格「文化活動(文化活動ビザ)」の概要について見ていきましょう。
文化活動ビザとは
文化活動ビザとは、収入をともなわない以下の活動が認められる査証です。
- ● 学術上の活動
- ● 芸術上の活動
- ● 日本特有の文化もしくは技芸について専門的な研究をする
- ● 日本特有の文化もしくは技芸について専門家の指導を受けて修得する
ここで言う「日本特有の文化や技芸」とは、以下の活動が当てはまります。
- ● 生け花
- ● 茶道
- ● 日本画
- ● 日本舞踊
- ● 日本建築
- ● 日本料理
- ● 雅楽、三味線、尺八などの邦楽
- ● 習字
- ● そろばん
- ● 空手、柔道
- ● 禅
文化活動ビザの申請条件
申請の条件は、以下のとおりです。
- ●1.文化活動ビザの範囲内の活動である
- ●2. 収入をともなわない活動である
- ●3. 滞在中の生活がまかなえる経済力がある
例えば、以下に当てはまる方は文化活動ビザの対象です。
- ● 報酬を得ずに日本でリサーチや研究をする外国の大学・研究機関に所属する教授や講師など
- ● 報酬を得ずにインターンシップをする外国の大学の学生
- ● 認可を受けてない専修学校(外国の大学の日本分校)で学術上の活動をする者
- ● 報酬を得ずに芸術ビザに該当する活動をする者
文化活動ビザ(在留資格「文化活動」)の在留期間
在留期間は、3年・1年・6カ月・3カ月のいずれかが付与されます。
加えて、期間の延長も可能です。
更新の手続きについては後述するので、ぜひ参考にしてください。
文化活動ビザを取得するメリット
文化活動ビザを取得するメリットは、以下のとおりです。
家族滞在ビザで家族を呼び寄せることができる
文化活動ビザは、家族の呼び寄せが可能です。
文化活動ビザで滞在する外国人の家族(配偶者と子ども)の方は、家族滞在ビザを取得できます。
ただし、通常の就労ビザなどと比べて、家族を呼び寄せるハードルは高いです。
文化活動ビザは収入をともなわない活動が条件のため、家族を含めた生活費をまかなえるだけの経済力が求められます。
申請の際は、資産などを証明できる資料を用意しましょう。
条件を満たせば永住権の申請ができる
永住権を申請するには、以下の在留期間の条件を満たす必要があります。
- ● 継続して10年以上在留している
- ● 10年のうち5年間は就労資格または居住資格を持って在留している
文化活動ビザは更新が可能なので、更新を続ければ、10年間の在留期間の条件をクリアできる可能性があります。
ただし、文化活動ビザは就労資格や居住資格には該当しません。
在留期間の条件を満たすには、就労資格(就労ビザ)や居住資格(日本人の配偶者等)など、別のビザに切り替える必要があります。
文化活動ビザの延長について
ここでは、文化活動ビザの延長について見ていきましょう。
在留期間更新のための要件
在留期間の更新における許可の基準は、以下のとおりです。
- ●1. 予定の活動が申請に係る入管法別表に掲げる在留資格に当てはまる
- ● 入管法別表第一に掲げる在留資格の場合
同表の下欄に掲げる活動をしなければなりません。
在留資格「文化活動」は、入管法別表第一の三に該当します。
- ● 入管法別表第二に掲げる在留資格の場合
同表の下欄に掲げる身分または地位を有する者としての活動をしなければなりません。
- ●2. 法務省令で定める上陸許可基準に適合している
上陸基準は、外国人の方が日本へ入国する際の審査の基準です。
以下に該当する活動を予定している方は、原則として上陸許可基準に適合していなければなりません。
- ● 入管法別表第一の二の表に掲げる在留資格
- ● 入管法別表第一の四の表に掲げる在留資格
- ●3. 現に有する在留資格に応じた活動を行っていた
申請者は、現に有する在留資格に応じた活動を行っていたことが求められます。
例えば、在留資格「文化活動」の方は、文化活動に応じた活動をしていなければなりません。
文化活動とは関係ない活動をしていると、正当な理由などがある場合を除き、審査でマイナスの評価をされてしまいます。
- ●4. 素行が不良ではない
素行は、善良であることが前提として定められています。
例えば、以下のようなケースではマイナスの要素として評価されるため、注意しましょう。
- ● 強制退去事由に準ずるような刑事処分を受けた行為
- ● 出入国在留管理行政上、看過できないような行為(不法就労のあっせんなど)
- ●5. 独立の生計を営むに足りる資産または技能がある
申請者は、日常生活において公共の負担とならないことが条件としてあります。
加えて、有する資産や技能から見て、将来的にも安定した生活が見込まれなければなりません。
公共の負担となっていても、在留を認めるべき人道上の理由が認められる場合は、理由を勘案して判断されます。
- ●6. 雇用・労働条件が適正である
日本で就労をする場合は、雇用・労働条件が労働関係法規に適合していなければなりません。
ここで言う就労とは、アルバイトも含みます。
- ●7. 納税義務を果たしている
納税の義務がある場合は、当該義務を履行していなければなりません。
例えば、以下のようなケースは審査でマイナスの評価をされます。
- ● 納税義務の不履行により刑を受ける
- ● 高額の未納がある
- ● 長期間の未納がある
- ●8. 入管法に定める届出などの義務を果たしている
在留資格を持って中長期間の滞在をする外国人の方は、入管法が規定する届出の義務を履行しなければなりません。
届出の義務は、以下のとおりです。
- ● 在留カードの記載事項に係る届出
- ● 在留カードの有効期間更新申請
- ● 紛失などによる在留カードの再交付申請
- ● 在留カードの返納
- ● 所属機関等に関する届出
以下に該当する方は、届出の義務の対象外です。
- ● 在留期間が3カ月以下の方
- ● 在留資格「短期滞在」の方
- ● 在留資格「外交」または「公用」の方
- ● 上記に準ずる者として法務省令で定める方
- ● 特別永住者
文化活動ビザを更新する流れ
更新の手続きの手順は、以下のとおりです。
- ●1. 手続きの準備
更新の手続きに向けて、準備をしましょう。
例えば、要件の確認や必要書類の作成・収集などをします。
- ●2. 更新の手続き
期間を延長するには、在留期間更新許可申請をします。
手続きの詳細は、以下の表のとおりです。
|
対象者 |
現に有する在留資格の活動を継続しようとする方 |
|---|---|
|
手続きができる期間 |
在留期間の満了する日以前 (6カ月以上の期間が残っている方は、在留期間が満了する3カ月前から手続きが可能です。) |
|
手続きができる人 |
・外国人本人 ・代理人(法定代理人など) ・取次者(行政書士など) |
|
受付窓口 |
お住まいの地域を管轄する地方出入国在留管理局 受付時間:平日9時〜12時、13時〜16時 |
|
相談窓口 |
・各地方出入国在留管理局 ・外国人在留総合インフォメーションセンター |
|
手続きの方法 |
・出入国在留管理局の窓口に必要書類を提出する ・オンライン申請 ※オンラインでの申請を希望する場合は、マイナンバーカードが必要です。 |
- ●3. 審査
審査にかかる標準の処理期間は、2週間〜1カ月です。
在留資格の種類や申請者の状況によって、かかる期間は異なります。
在留資格「文化活動」の更新における直近の処理期間(告知までの日数)は、以下の表のとおりです。
|
申請時期 |
処理期間 |
|---|---|
|
令和6年4月1日〜6月30日分 |
34.7日間 |
|
令和6年1月1日〜3月31日分 |
29.2日間 |
|
令和5年10月1日〜12月31日分 |
26.6日間 |
|
令和5年7月1日〜9月30日分 |
28.4日間 |
|
令和5年4月1日〜6月30日分 |
26.2日間 |
- ●4. 許可
審査で問題がなければ、更新が許可されます。
文化活動ビザの更新時に必要な書類一覧
更新の手続きで必要な書類は、以下のとおりです。
- ● 在留期間更新許可申請書
必要事項を記入して提出してください。
- ● 写真
上記の申請書に貼り付けて提出します。
写真には指定の規格があります。規格外の写真を使用すると、取り直しを要求されるため、注意しましょう。
- ●1. 縦4cm・横3cmのサイズ
- ●2. 申請者本人のみが写っているもの
- ●3. 縁を除いた部分の寸法が規格を満たしている
- ●4. 無帽かつ正面を向いている
- ●5. 影を含む背景がない
- ●6. 鮮明である
- ●7. 提出の日前6カ月以内に撮影したもの
- ●8. 裏面に氏名を記載する
- ● パスポートおよび在留カード
手続き当日に窓口で提示します。
- ● 具体的な活動の内容、期間、当該活動を行う機関の概要を明らかにする以下の資料
- ●1. 申請者本人または受入機関が作成した日本での活動内容と期間を明らかにする文書
- ●2. 申請者本人が当該活動を行おうとする機関の概要を明らかにする資料(パンフレットなど)
- ● 申請者の日本滞在中の経費支弁能力を証明する文書
- ●1. 申請者本人が経費を支弁する場合は、以下のいずれかの資料を用意しましょう。
- ● 給付金額および給付期間を明示した奨学金給付に関する証明書
- ● 申請者本人名義の銀行などの預金残高証明書
- ● 上記に準ずる文書
- ●2. 申請者本人以外が経費を支弁する場合は、負担者に係る以下の資料を用意しましょう。
- ● 住民税の課税または非課税証明書、および納税証明書(1年間の総所得および納税状況が記載されたもの)
- ● 経費支弁者名義の銀行などの預金残高証明書(経費支弁者が外国にいる場合)
- ● 上記に準ずる文書
- ● 手数料:4,000円(収入印紙で納付)
許可された場合、上記の手数料を支払います。
文化活動ビザでアルバイトすることは可能?
ここでは、文化活動ビザで認められるアルバイトについて見ていきましょう。
資格外活動許可証を取得することで就労できる
文化活動ビザは、資格外活動許可を取得すれば、アルバイトなどの就労ができます。
資格外活動許可とは、現に有している在留資格(ビザ)の範囲外の活動で、収入をともなう事業の運営や報酬を受ける活動などをする際に必要な許可です。
許可には、以下の2種類があります。
- ●1. 包括許可
いわゆるアルバイト的な活動(カフェの店員・スーパーのレジ打ちなど)ができる許可です。
1週間に28時間以内の就労制限があります。
- ●2. 個別許可
文化活動ビザは、個別許可の対象です。
勤務先・職種・業務内容などを定めて、個別に許可されます。
資格外活動許可証は個別に審査される
文化活動ビザで取得できる資格外活動許可は、個別許可です。
個別許可を取得するには、以下の内容を指定して申請をします。
- ● 勤務先の名称
- ● 勤務先の所在地
- ● 職種
- ● 事業内容
- ● そのほか必要な事項
個別許可では、包括許可でできる単純作業などのアルバイトはできないため、注意しましょう。
条件1.業務内容が滞在目的と関連すること
個別許可では、業務内容が滞在目的と関連しているかを審査されます。
文化活動ビザで行う活動と関連したアルバイトでなければ、許可はされないため、注意しましょう。
例えば、茶道を修得するために文化活動ビザを取得した場合、茶道に関係のないスーパーの店員などは認められません。
上記の例では、茶道に関係する道具や着物を取り扱う専門店でのアルバイトなどが対象です。
条件2.勤務先が変わるたびに取得する必要がある
個別許可は、勤務先・職種・業務内容などを定めて個々に許可されます。
勤務先を変更する場合は、その都度、資格外活動許可を取得しなければなりません。
許可を受けずに就労する行為は、不法就労に該当します。
在留資格の失効や強制退去処分となる可能性があるなど、今後の日本滞在において大きな影響をもたらします。
アルバイトをする際は、必ず適切な許可を受けてから働くようにしましょう。
まとめ
この記事では、文化活動ビザの更新について解説しました。
文化活動ビザは、期間の更新が可能です。
更新の手続きは、必要書類を用意し、出入国在留管理局にて「在留期間更新許可申請」をします。
文化活動ビザの更新の手続きは自力でも行えますが、行政書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。
代行申請ができる行政書士は、ビザの要件や手続き方法について熟知しています。
行政書士に依頼すれば、申請におけるミスを回避できるので、安心して手続きが行えます。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応











