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定住者ビザの審査期間はどのくらい?申請スケジュールと申請時の注意点

定住者ビザの申請を考えたとき、多くの方が最初に不安になるのが「審査にどれくらい時間がかかるのか」という点です。就労開始日や渡航予定、在留期限が迫っている場合は、審査期間を読み違えるだけでスケジュールが大きく崩れることもあります。

ただし、定住者ビザの審査期間は一律ではなく、COE(認定証)申請・在留資格変更・更新など申請の種類によって大きく異なります。また、書類の整合性や事情の説明不足によって、想定より長期化するケースも少なくありません。

本記事では、定住者ビザの審査期間の目安を申請別に整理しつつ、申請スケジュールの立て方や、審査が長引く原因、申請時に押さえるべき注意点をわかりやすく解説します。

定住者ビザの審査期間はどのくらい?

定住者ビザの審査期間は「何か月で必ず終わる」と一律に決まっているものではありません。申請方法や申請者の状況によって大きく差が出るため、全体像を把握せずに進めてしまうと、想定よりも時間がかかり計画が狂うケースがあります。まずは、審査期間の基本的な考え方と目安を整理しておきましょう。

審査期間は「申請種類」で大きく変わる

定住者ビザの審査期間は、どの申請手続きを行うかによって大きく異なります。たとえば、海外にいる家族を呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書(COE)交付申請」が必要になり、日本国内で別の在留資格から切り替える場合は「在留資格変更許可申請」を行います。

また、すでに定住者として在留している場合は「在留期間更新許可申請」が対象です。これらは同じ定住者ビザであっても、審査の前提や確認内容が異なるため、必要な審査期間も同一ではありません。まずは、自分がどの申請に該当するのかを正確に把握することが重要です。

入管が公表する「在留審査処理期間」について

出入国在留管理庁は、毎年「在留審査処理期間」として、各申請の標準的な処理日数を公表しています。ただし、ここで注意したいのは、この日数が「必ずその期間で許可が出る」という保証ではない点です。あくまで過去の実績をもとに算出された平均的な目安であり、個別の事情や書類内容によって前後します。

特に定住者ビザは、家族関係や生活実態などの個別性が高いため、公表されている処理期間よりも長くかかるケースも珍しくありません。数字だけを鵜呑みにせず、余裕を持った計画を立てることが大切です。

標準より長くなるケースがある理由

定住者ビザの審査が長引く主な理由は、入管が「実態」を慎重に確認する必要があるためです。家族関係が形式的なものではないか、安定した生計が維持できるか、日本での生活に問題がないかといった点は、書類の内容や説明次第で追加確認が必要になります。

また、書類の不足や記載内容の不整合があると、その確認だけで審査が止まってしまうこともあります。標準処理期間を過ぎても結果が出ない場合、こうした要因が背景にあることが多い点を理解しておきましょう。

【申請別】審査期間の目安(COE/変更/更新)

定住者ビザの審査期間を正しく把握するには、申請の種類ごとの目安を押さえることが重要です。COE申請・在留資格変更・更新では確認される内容が異なるため、必要な期間にも差が出ます。

ここでは代表的な申請別に審査期間について解説します。

COE申請の審査期間と流れ(海外から呼ぶ場合)

海外にいる家族などを定住者として日本へ呼び寄せる場合は、最初に在留資格認定証明書(COE)の交付申請を行います。審査期間は数か月かかることが多く、提出書類の内容や確認事項によって長引くこともあります。

特に、出生・婚姻・離婚など海外発行の公的書類が必要なケースでは、取得や翻訳に時間がかかりやすいため、申請準備の時点で遅れが発生しがちです。COEが交付された後も、在外公館での査証申請、渡航準備などの工程が続くため、「審査期間=来日できるまでの期間」ではない点にも注意が必要です。

在留資格変更の審査期間(日本在住の場合)

日本に在留している外国人が別の在留資格から定住者へ切り替える場合は、在留資格変更許可申請を行います。審査期間は数か月程度が目安ですが、申請理由や背景事情によって幅があります。

たとえば、離婚後の定住や、日本人配偶者の連れ子の養育など、個別事情が強いケースでは「実態の確認」が慎重に行われ、追加書類が発生しやすくなります。

また、これまでの在留状況(就労実態・住所変更の履歴・資格外活動など)も審査の一部として見られるため、過去の状況と申請内容に矛盾がないよう整えておくことが重要です。

更新申請の審査期間と在留期限が近い場合の注意点

すでに定住者として在留している方が在留期間を延長する場合は、在留期間更新許可申請を行います。更新は変更やCOEより審査期間が短い傾向にありますが、必ずしもすぐに結果が出るとは限りません。

たとえば、前回の許可後に転職や収入減があった場合や、扶養状況が変わった場合、家族構成が変化した場合などは、生活基盤の確認が入りやすくなります。

在留期限が近い場合でも、更新申請中は原則として在留できますが、就労開始・賃貸契約・各種手続きに影響する可能性もあります。したがって、結果が出るまでのリードタイムを想定し、余裕を持ったスケジュールで申請を進めましょう。

申請スケジュールの立て方

定住者ビザは審査期間の幅が大きいため、申請タイミングを誤ると就労開始や渡航予定に間に合わないことがあります。

スケジュールを立てる際は、審査期間だけでなく書類準備や追加資料への対応も含めて逆算することが重要です。ここでは、申請準備から許可までの流れを整理します。

就労開始・渡航予定から逆算する

申請時期を決めるときは、「いつ許可が出るか」ではなく「いつまでに許可が必要か」から逆算して考えるのが基本です。

たとえば、就労開始日や入社日が決まっている場合、遅くともその日までに在留資格が整っている必要があります。COE申請の場合は、審査後に査証申請や渡航準備の期間も必要になるため、実務上はさらに前倒しが求められます。

また、在留資格変更や更新でも、審査中の手続きや生活への影響を考えると「標準処理期間ぴったり」を前提に動くのは危険です。余裕を持って申請し、遅延が生じた場合の代替案(開始日の調整など)も検討しておくと安心です。

書類準備の時間を確保する

定住者ビザの申請で時間がかかるのは、書類を集めることよりも“整合性のある形に整理する工程”です。たとえば、家族関係を示す書類が海外発行の場合、取得に数週間かかることがあり、日本語訳の作成も必要です。

さらに、収入・扶養状況を示す資料は、単に金額を記載するだけではなく、生活基盤の安定性を示すために課税証明・納税証明・雇用条件書など複数の資料が必要になります。準備段階で一度“全体の書類設計”を作ってから着手すると効率的です。

追加資料提出や修正を想定しておく

申請後は、すぐに許可が出るとは限りません。場合によっては、追加資料や説明を求められることがあります。そのため、提出後も安心せず、連絡が来る可能性を前提に動くことが重要です。

追加資料の依頼は、家族関係の証明不足や、収入・監護の実態に関する確認で起こることが多い傾向があります。連絡が来た場合は、期限を確認し、可能な限り早く対応することがポイントです。

また、電話や郵送でのやり取りが必要になることもあるため、転居予定がある場合は郵便の転居届を忘れずに行いましょう。

審査が長引く・不許可になる主な原因

定住者ビザは、家族関係や生活実態など個別事情の確認が中心になるため、他の在留資格より審査が長引きやすい傾向があります。特に「実態の確認が難しい」「説明資料が不足している」「申請内容に矛盾がある」といった要因があると、追加資料の要求や慎重審査につながり、結果として長期化や不許可になりやすくなります。

原因①:家族関係・養育・生活実態が客観的に示しきれていない

定住者ビザが長引く最大の原因は、申請理由の根拠となる事実(家族関係・養育・同居・扶養など)が、書類から十分に読み取れないことです。定住者は「事情に応じて在留を認める」性質が強く、入管は形式だけでなく実態を慎重に確認します。

たとえば離婚後に子どもを養育している場合、「誰が日常的に世話をしているか」「生活費を負担しているか」「子どもの生活拠点がどこか」まで説明が必要です。

しかし、戸籍や住民票だけでは実態が見えないことも多く、証拠の弱さが審査の長期化につながります。最初から“実態を裏付ける資料”を添えておくことが重要です。

原因②:提出書類の不足・不整合・翻訳ミスにより「確認作業」が発生する

審査が止まりやすい原因として非常に多いのが、書類不備や情報の不整合です。具体的には、必要書類の不足、記載ミス、書類同士の矛盾、日付や氏名表記のズレ、海外書類の翻訳の誤りなどが挙げられます。

定住者ビザは提出書類の種類が多く、複数資料を横断して整合性が確認されるため、小さなズレでも追加提出や照会の対象になりやすいのが特徴です。

また、事情説明書がテンプレートのような内容だと「状況が理解できない」と判断され、補足説明や追加資料が求められることもあります。結果として入管側の確認工程が増え、審査期間が伸びてしまいます。

原因③:個別事情が複雑で、追加資料や慎重審査になりやすい

申請内容が複雑なケースは、それ自体が審査の長期化要因になります。代表例として、離婚・死別後の申請、連れ子の呼び寄せ、海外での長期居住、日系関係の証明が必要なケースなどがあります。

これらは「家族関係の成立経緯」や「監護・扶養の実態」「海外書類の真正性」など、確認すべきポイントが多いため、追加資料が出やすくなります。

また、申請理由が複数絡む場合(例:離婚+連れ子+扶養)には、説明の整理ができていないと審査官が判断を保留しやすくなります。複雑な案件ほど、最初から想定される資料を揃え、説明を一本化して分かりやすく提示することが重要です。

定住ビザ申請の注意点

定住者ビザの申請では、要件を満たしていても書類の整合性や説明不足があると、審査が長期化したり不許可になることがあります。重要なのは、入管が疑問を持たずに判断できる状態に整えることです。ここでは申請時に押さえておきたい注意点を、実務に沿って整理します。

注意点①:各書類の整合性を確認する

定住者ビザでよくある失敗は、必要書類を一通り揃えているのに、書類同士の内容にズレがあるケースです。

審査官は、住民票・戸籍・収入資料・在職証明・事情説明書などを横断的に照合します。そのため、住所の表記、同居状況、扶養の記載、氏名の表記ゆれなどがあると、「確認が必要」と判断され審査が止まりやすくなります。そのため、提出前に第三者が読んでも矛盾なく理解できるかを必ず確認することが重要です。

注意点②:事情説明書は背景と実態が伝わるように作成する

定住者ビザは「事情に応じて在留を認める」性質が強いため、事情説明書の役割は非常に大きいです。事情説明書は単に申請の経緯を並べるのではなく、「なぜ定住が必要なのか」「現在どのような生活実態があるのか」を、審査官が判断できる形で整理して説明する必要があります。

たとえば、離婚後に子を養育している場合は、養育の実態、生計負担の状況、子どもの生活環境などを具体的に示すことが重要です。

また、説明内容に対して裏付け資料(学校関係書類、送金記録、同居実態がわかる資料など)を添えると説得力が増します。したがって、事情説明書は単に書けば良い書類ではなく、背景と実態が相手に伝わるように作成しましょう。

注意点③:申請後の対応まで含めて準備する

申請は「提出して終わり」ではありません。定住者ビザでは、審査中に追加資料や追加説明を求められることがあり、対応が遅れるほど審査期間も延びてしまいます。

申請後は、入管からの郵送物を確実に受け取れる状態にしておくことが重要です。転居予定がある場合は特に注意が必要で、届出や住所管理が甘いと連絡が行き違い、追加資料提出が遅れてしまうリスクがあります。

また、在留期限が近い場合は、申請中でも生活・就労に影響が出る場面があるため、早めの申請と期限管理が欠かせません。万一追加資料の依頼があった場合に備え、提出後もしばらくは必要資料をすぐ出せる状態で保管しておくと安心です。

まとめ

定住者ビザの申請は、必要書類を揃えるだけでなく、全体の整合性や事情説明の組み立て方まで含めて「入管が判断しやすい形」に整えることが大切です。特に、離婚後の定住や連れ子の呼び寄せ、海外書類が絡むケースなどは、申請内容が複雑になりやすく、少しの説明不足や書類のズレが審査の長期化につながることもあります。

「この書き方で伝わるか不安」「追加資料が出そうで心配」という場合は、早い段階で専門家に相談することで、リスクを抑えながらスケジュールを立てやすくなります。さむらい行政書士法人では、申請方針の整理から書類設計、事情説明書の作成まで一貫してサポートしていますので、定住者ビザの申請を検討されている方は、お気軽にご相談ください。

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