在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)について解説
在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)は、2019年5月に創設された新しい在留資格です。
外国人留学生の就職を支援する目的で新設された資格で、日本の大学を卒業し、高い日本語能力を持つ外国人が対象となります。
これまで外国人留学生は「技術・人文知識・国際業務」ビザを取得し、専門的な業務に従事していましたが、『特定活動(46号)本邦大学等卒業者』では専門業務以外での就労が可能なため注目度が高まっています。
そのため、「在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)は、どんな特徴があるの?」「配偶者や子供はどのようなビザを取得すればいい?」とお悩みの方も多いのでは?
今回は、在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)について解説します。
メリットや注意点、配偶者が取得する「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」の申請の流れについてもまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね!
「本邦大学等卒業者」ビザとは
従来の「技術・人文知識・国際業務」ビザよりも、幅広い業務に従事できる『本邦大学等卒業者』ビザ。
ここからは、資格の概要や要件について解説します。
「『本邦大学等卒業者』ビザには、どんな特徴があるのかわからない…」という方は、メリットや注意点をしっかりと確認して、新しい在留資格の特徴を一緒に掴んでいきましょう!
概要
留学生の就職の幅を広げる目的で、新設された『本邦大学等卒業者』ビザ。
では、『本邦大学等卒業者』ビザには、どのような特徴があるのでしょうか?
まずは、資格の概要について解説します。
「技術・人文知識・国際業務」ビザとの違いについてもまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
資格の概要
資格の概要は、以下の通りです。
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目的 |
留学生の就職支援 |
|---|---|
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在留期間 |
5年、3年、1年、6ヶ月のいずれか ※初回の取得時は原則として「1年」 |
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取得の難易度 |
高め |
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短時間のパート・アルバイト |
不可 |
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日本語能力 |
・日本語能力試験N1レベル ・またはBJTビジネス日本語能カテスト480点以上 |
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転職 |
可能(転職ごとに在留資格の変更を申請する必要あり) |
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派遣 |
不可 |
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家族帯同 |
可能 |
2019年5月に新設された、留学生の就職の幅を広げるためのビザ
『本邦大学等卒業者』ビザは、留学生の就職の幅を広げるために、2019年5月に新設された在留資格です。
これまで留学生は、「技術・人文知識・国際業務」ビザを取得し、専門的な業務に従事することが一般的でしたが、業務内容が限定されるため、就職の幅が狭くなってしまうことが問題となっていました。
そのため、「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」は、高度な知識や日本語能力を有する留学生の、就職の機会を拡大するために新設されました。
幅広い業務に従事できるようになったことから、今後も「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」の増加が予想されます。
具体的に就ける職種や業務について
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザを取得すれば、「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当しない業務に従事できます。
具体的に就ける職種や業務の一例は、以下の通りです。
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職種 |
具体的な業務 |
|---|---|
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飲食店 |
・店舗管理業務 ・通訳を兼ねた接客業務 ・日本人への接客も可能 ※皿洗い・清掃にのみ従事することは不可 |
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工場 |
・日本人従業員からの作業指示を、ほかの外国人従業員へ外国語で伝達・指導する ・自身もラインに入って業務を行う ※ラインで支持された業務にのみ従事することは不可 |
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食品製造会社 |
・ほかの従業員と日本語でコミュニケーションを取りながら、商品の企画や開発を行う ・自身も商品製造ラインに入って業務を行う ※製造ラインで支持された業務にのみ従事することは不可 |
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小売店(コンビニやスーパー) |
・通訳を用いた接客販売業務 ・仕入れや商品企画 ・日本人への接客も可能 ※商品陳列や清掃のみに従事することは不可 |
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ホテル・旅館 |
・外国人客への通訳を兼ねた、ベルスタッフやドアマンとしての接客 ・外国語によるホームページの開設・更新などの広報業務 ※客室清掃のみに従事することは不可 |
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タクシー会社 |
・通訳を兼ねたタクシー運転手としての観光案内 ・観光客(集客)のための企画や立案 ※車両整備や清掃のみに従事することは不可 |
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介護施設 |
・ほかの外国人従業員への指導 ・日本語を用いた介護業務 ※洗濯や清掃のみに従事することは不可 |
なお、「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザでは、「風俗営業活動」「独占資格を要する業務」には従事できません。
「技術・人文知識・国際業務」ビザとの違いとは?
ここまで「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザの概要についてお伝えしましたが、「技術・人文知識・国際業務」ビザとの違いが気になりますよね。
どちらも留学生向けの在留資格ですが、以下のような違いがあります。
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「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザ |
「技術・人文知識・国際業務」ビザ |
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|---|---|---|
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在留期間 |
5年、3年、1年、6ヶ月のいずれか ※初回の取得時は原則として「1年」 |
5年、3年、1年、6ヶ月のいずれか |
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学歴の要件 |
・日本の大学または大学院卒業者 ・日本の短期大学または高等専門学校の卒業者 ・文部科学大臣の認定を受けた専修学校の専門課程の学科を修了した者 |
・日本の大学または大学院卒業者 ・日本の短期大学または高等専門学校の卒業者 ・または10年の実務経験がある者 |
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日本語能力 |
・日本語能力試験N1レベル ・または「BJTビジネス日本語能力テスト」で480点以上 |
日本語能力は必須ではないが、職種によってN2レベルが必要 |
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家族帯同 |
可能 |
可能 |
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派遣 |
不可 |
可能 |
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転職 |
可能 ※転職ごとに在留資格の変更を申請する必要あり |
可能 ※自身の学歴や職歴に関連する業務なら可能 |
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対象となる職種 |
・日本の大学などで修得した、高度な知識や応用的な能力を通じて得た、高い日本語能力を活用できる幅広い業務 ・現場での業務も可能 |
【文系】 ・財務 ・総務 ・人事 ・企画 ・通訳や翻訳 ・語学教師 ・デザイナーなど 【理系】 ・システムエンジニア ・プログラマー ・生産技術 ・設計士など ※現場での業務は不可(一定の実務研修を除く) |
要件
『特定活動(46号)本邦大学等卒業者』を取得するには、4つの要件を満たす必要があります。
- 1. 学歴要件
- 2. 報酬要件
- 3. 日本語能力要件
- 4. 業務内容要件
次からは、4つの要件について詳しくみていきましょう。
1.学歴要件
学歴要件は、以下の項目が求められています。
- ● 【日本の大学または大学院卒業者】
学位を授与され、高い日本語能力を持っている留学生が対象
- ● 【日本の短期大学または高等専門学校の卒業者】
大学における一定の単位の修得などを行い、「独立行政法人大学改革支援・学位授与機構」の行う審査に合格し、学士の学位を授与された留学生・専修学校の専門課程の修了者に対する、専門士および高度専門士の称号を付与された留学生
- ● 【文部科学大臣の認定を受けた専修学校の専門課程の学科を修了した者】
専修学校の専門課程の学科で、外国人留学生キャリア形成促進プログラムの認定に関する規程に関して、文部科学大臣の認定を受けた専門学校の学科を修了したもので、専門士および高度専門士の称号を付与された者
2.報酬要件
日本人が従事する場合に受ける報酬と、「同等額以上の報酬」を受けることが要件になります。
「外国人であること」を理由として低賃金となることを避けるため、地域や個々の企業の賃金体系をもとに判断されます。
3.日本語能力要件
日本語能力要件については、高度なコミュニケーション能力が必須です。
- ● 「日本語能力試験N1」または「BJTビジネス日本語能力テスト」で480点以上を有する者
- ● 外国の大学・大学院で日本語を専攻し、日本の大学・大学院を卒業・修了している者
「日本語能力試験N1」は、日本語能力試験のなかで1番難しいレベルで、
- ● 日常生活やビジネスなどに使われる日本語をスムーズに理解できる
- ● 自然なスピードで会話やニュースを聞き、内容や話の流れを把握できる
上記の能力が求められ、日本人でも満点を取ることが難しいとされています。
4.業務内容要件
業務内容では、以下の要件が求められます。
- ● 日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務であること
- ● 大学や大学院などで修得した成果を活用すること
このことから、小売店やタクシー会社などの現場業務も可能となりました。
「本邦大学等卒業者」ビザを取得するメリット
「本邦大学等卒業者」ビザは要件が厳しいですが、活動制限が緩和されることから、幅広い業務に就けるため、雇用側にとってもメリットが大きいビザです。
では、「本邦大学等卒業者」ビザを取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
次からは、「本邦大学等卒業者」ビザを取得するメリットについて解説します。
専門業務以外での就労が可能になる
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザは、専門業務以外での就労が可能となっています。
職種や業務内容に制限はあるものの、現場における単純作業が認められており、幅広い業務内容に従事できます。
高い日本語能力を生かして接客業務に従事したい方や、起業を目指して現場で実務経験を積みたい方などにもぴったりなビザです。
在留資格のステップアップにつながる可能性がある
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザは、日本の大学や大学院を卒業し、高度な専門性や日本語能力を持った人材が取得できる在留資格です。
さまざまな職務経験を積んだのち、将来的に上位資格の取得を目指せる人材でもあります。
例えば、
- ● 【在留資格「高度専門職」】
・日本の産業に技術革新をもたらし、労働市場の発展を促すことが期待される人材
・「親の帯同が可能(要件あり)」「永住許可要件の年数が緩和」など、メリットが多いビザ - ● 【永住権の取得】
・更新をすれば長期的な就労が可能なため、将来的には永住権の取得を目指すことも可能
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザは、在留期間が初回取得時のみ『原則として1年間』という条件がありますが、更新をすれば長期的な就労が可能です。
「将来は日本に暮らしながら、日本で起業したい!」とお考えの方は、在留資格のステップアップを活用するなどして、ぜひ永住権の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
責任あるポジションを任される可能性がある
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザは、在留期間の更新制限がないため、長期的な就労が可能です。
もともと高度な能力を有している人材でもあることから、将来的に幹部クラスの責任あるポジションを任される可能性が高いです。
高度な技能や知識を活かして、即戦力として経験を積んでおきましょう。
職種によっては即戦力として採用できる
特定活動(46号)本邦大学等卒業者は、日本語能力試験でN1以上の能力が必要です。
そのため、ほかの在留資格を有する外国人材と比べると日本語能力が高く、業務におけるコミュニケーションも円滑に取れます。
職種によっては、即戦力として活躍できる人材を採用できる可能性も高く、技能実習生や特定技能の外国人を指導できる人材でもあります。
そのため、人手不足が深刻化している産業分野での活躍も期待できます。
「日本語が堪能で、即戦力として活躍できる有能な外国人材を採用したい」とお考えの方は、「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザを有する留学生の、雇用を検討してみてはいかがでしょうか。
留学から就職がスムーズにできる
特定活動(46号)の在留資格を有する留学生は、日本の大学や大学院を卒業しているため、日本での就職がスムーズにできる場合が多いです。
その理由は3つあります。
- ● 日本での滞在期間が長いため、日本のビジネススタイルや文化・習慣に詳しい
- ● 日本語能力が高いため、企業との日本語でのやり取りがスムーズにできる
- ● アルバイトをしている場合、同じ企業で社員になれる可能性がある
日本語のスキルを磨き、留学で得た経験や語学力をアピールしましょう。
「本邦大学等卒業者」ビザの注意点
ここまで、「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザの要件やメリットについて解説しました。
ビザの取得を目指している留学生のなかには、「「本邦大学等卒業者」ビザを取得する際に、どんなことに注意したらよいか詳しく知りたい!」という方も多いのでは?
次からは、「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザの注意点について解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
業務によってはビザの許可がおりない可能性がある
業務内容によっては、ビザの申請許可が下りない可能性があります。
例えば、
- ● 大学や大学院で修得したことを活用していない
- ● 日本語を用いた業務ではない
- ● 「風俗営業活動」「独占資格を要する業務」に該当している
なお、「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザの取得者が、単純労働が主となっている場合、「不法就労」に問われる可能性があります。
雇用側も「不法就労助長罪」に該当するため、業務内容の偏りに気を付けましょう。
派遣やパートなどは許可されない
特定活動(46号・本邦大学等卒業者)の在留資格では、派遣やパートなどが認められていません。
常勤の職員として従事することが必須で、「フルタイム」での雇用が前提となっています。
派遣に関しても、直接雇用が条件とされているため、派遣社員としてほかの場所で勤務することはできません。
「日本語で意思疎通を行う」業務でないといけない
ビザの取得要件では、高い日本語能力が求められるうえ、「日本語で円滑な意思疎通を行う業務」でないと従事できません。
大学や大学院、留学生としての経験から得た高い日本語能力を活用すれば、接客業や介護業務など、単純作業を含む幅広い業務に就くことが可能です。
日本語がある程度話せる外国人に限られる
これまでの「技術・人文知識・国際業務」ビザでは、取得要件に日本語能力はなく、職種によってはN2レベルの日本語能力が必要とされています。
しかし、新設された「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザでは、日常生活やビジネスなどに使われる日本語をスムーズに理解できるレベルの能力が必須です。
素行や支払いなどが審査に影響する可能性がある
在留資格の審査では、素行不良や支払いの滞納などが、ビザ申請の審査に影響する可能性があります。
審査で不許可となる具体的な例としては、
- ● 【素行の悪さ】
警察に補導されたことがある場合 - ● 【支払いの滞納】
国民健康保険や住民税の滞納など、納税義務を果たしていない場合 - ● 【申請書類の不備】
記載ミスや書類の不足など、申請書類に不備がある場合 - ● 【申請内容に虚偽がある】
学歴や職歴に虚偽がある場合
素行不良や支払いの滞納などで不許可になった場合、再申請はとても難しいものとなります。
審査に落とされた理由は一度だけ伺うことができます。
このようなケースは、難しい案件の経験が豊富なビザ専門の行政書士に相談することをおすすめします。
「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」の場合
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザを有する外国人のなかには、「配偶者や子供と一緒に日本に滞在したい」とお考えの方もいると思います。
その場合は、「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」ビザを取得しましょう。
では、「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」ビザを取得するには、どのような要件が必要なのでしょうか?
配偶者や子供が就労したい場合についても解説しますので、次からご紹介する内容をしっかりとチェックしておきましょう。
要件
まずは、「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」ビザの取得要件について解説します。
ビザの取得要件は、以下の通りです。
- ● 「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」と婚姻関係にあること
- ● 「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」と同居していること
なお、「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」ビザは、特定活動46号で在留する外国人の扶養を受ける「配偶者あるいは子」が取得できる在留資格です。
「家族滞在ビザ」「配偶者ビザ」とは異なる点に留意しておきましょう。
就労したい場合は「資格外活動」の許可を取る必要がある
「特定活動(47号)本邦大学等卒業者の配偶者等」ビザは、日常的な活動ができるビザであり、就労はできません。
就労したい場合は「資格外活動」の許可が必要となるため、申請書と必要書類をそろえて、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に申請しましょう。
申請について
在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者およびその配偶者)ビザの申請には、難しい必要書類がたくさんあります。
そのため、「スムーズに提出書類が作成できるか不安…」とお悩みの方も多いですよね。
では、在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者およびその配偶者)ビザの申請は、どのような流れで行えばスムーズに手続きが済ませられるのでしょうか?
ここからは、申請の流れや必要書類、注意点について詳しく解説していきます。
申請の流れ
まずは、在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者およびその配偶者)ビザ申請の流れをみていきましょう。
申請の流れは、以下の通りです。
- 1. 申請に必要な書類を準備する
- 2. 「在留資格認定証明書交付申請書」を記入する
- 3. 申請書と必要な書類を作成・提出する
- 4. 審査の結果を待つ(1~3カ月程度)
- 5. ビザを受け取る
必要書類
必要書類は、「本邦大学等卒業者」「配偶者」によって異なります。
「必要書類や費用についても詳しく知りたい!」という方は、次からご紹介する内容をしっかりと確認してくださいね!
【本邦大学等卒業者】
● 在留資格認定証明書交付申請書 1通
● 写真(縦4cm×横3cm)1葉
● 返信用封筒 1通
● 申請人の労働基準法第15条第1項および同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する文書(写し)1通
● 所属機関が作成した雇用理由書(本制度に該当する業務に従事することが明らかな場合は提出不要)1通
● 申請人の学歴などを証明する文書 1通
①本邦の大学卒業者または大学院修了者
・卒業(修了)証書(写し)または卒業(修了)証明書(学位の確認が可能なものに限る)
②本邦の短期大学もしくは高等専門学校を卒業または専門職大学の前期課程を修了し、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構が行う審査に合格して、学士の学位を授与された者
ア 本邦の短期大学または高等専門学校卒業者は、卒業証書(写し)または卒業証明書、専門職大学前期課程修了者については修了証書(写し)、または修了証明書
イ 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構が交付した学位記(写し)または学位授与証明書
③外国人留学生キャリア形成促進プログラムとして認定を受けた専修学校専門課程の学科を修了し、高度専門士の称号を付与された者
・高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書
● 申請人の日本語能力を証明する文書 1通
・日本語能力試験N1またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上の成績証明書(写し)
・外国の大学において日本語を専攻した方は、当該大学の卒業証書(写し)または卒業証明書
● 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料 1通
①勤務先の沿革、役員、組織、事業内容(主要取引先と取引実績を含む)などが記載された案内書
②その他の勤務先などの作成した上記①に準ずる文書
③勤務先のホームページの写し(トップページのみで可)
④登記事項証明書
【配偶者】
● 在留資格認定証明書交付申請書 1通
● 写真(縦4cm×横3cm) 1葉
● 返信用封筒 1通
● 次のいずれかで、扶養者との身分関係を証する文書 1通
①戸籍謄本
②婚姻届受理証明書
③結婚証明書
④出生証明書
⑤上記①から④までに準ずる文書
● 扶養者の在留カードもしくはパスポートの写しまたは住民票 1通
※ パスポートについては、身分事項、在留資格および在留期間の記載のあるページのみ
※申請人が、扶養者の方と同時に申請を行う場合には提出不要
● 扶養者の職業および収入を証する次の文書 1通
①在職証明書
②住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書(1年間の総所得および納税状況が記載されたもの) 各1通
※入国後間もない場合、転居などによりお住まいの区役所・市役所・役場から発行されない場合は、源泉徴収票および当該期間の給与明細の写し、賃金台帳の写しなどを提出する
※申請人が、扶養者の方と同時に申請を行う場合には提出不要
申請にかかる費用と期間
続いて、申請にかかる費用と期間をみていきましょう。
|
費用 |
審査にかかる期間 |
|
|---|---|---|
|
在留資格認定証明書交付申請書 |
無料 |
1~3カ月 |
|
在留資格変更許可申請書 |
4,000円 |
2週間~1カ月 |
|
在留資格更新許可申請書 |
4,000円 |
2週間~1カ月 |
申請における注意点
新設されたばかりの在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)ビザには、取得する際に注意しておきたい点があります。
次からは、ビザ取得の注意点を一緒にチェックしていきましょう!
英字で書かれているものは日本語訳を付ける必要がある
申請書や雇用理由書などは、すべて日本語で作成しなければなりません。
添付資料に外国語が記載されている場合でも、日本語訳を付けて作成しましょう。
日本語訳が必要な理由は、日本の審査官に、申請内容を正しく理解してもらうためです。
審査に有利な点をアピールするためにも必要となるものなので、日本語に不安がある方は、日本語ができる家族や友人などに添削をしてもらった方がよいでしょう。
申請すれば必ず通るとは限らない
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザは、条件を満たしただけではビザを取得できません。
最も難しい条件として、「出入国管理局による在留資格の審査をクリア」することが挙げられます。
在留資格の申請手続きは、本邦大学等卒業者と家族のそれぞれで提出書類が異なるため、とても複雑です。
「書類に記入漏れや不備があり、なかなか申請許可が下りなくて困っている」という留学生の方も多いのが現状です。
在留資格の申請手続きのために、膨大なデータの中から書類を作成し、大学の勉強の合間をぬって出入国管理局へ出向くのは、精神的・肉体的にも負担がかかります。
外国人材を雇用したい企業においても同様で、書類集めや事務的な処理に時間や手間がかかります。
さらに、特定活動46号資格は業務内容によっては取得できないなどの制限があるため、就職活動が難航する可能性もあります。
「在留資格の申請をスムーズに済ませたい」「申請の事務作業を省略したい」という方は、ビザの最新情報に詳しい行政書士に相談することをおすすめします。
受け入れ先との連携が必要となる
特定活動46号資格を取得するには、受入れ先との連携が必要となります。
例えば、
- ● 雇用期間が作成する申請書類がある
- ● 常勤の職員として勤務する必要がある
- ● 定められた業務内容を厳守すること
- ● 日本語を用いた業務に従事させる必要がある
このように、活動には定められた制限があるため、受入れ先との連携が重要となります。
なお、活動制限を厳守しなかった場合、留学生は「不法就労」、雇用側は「不法就労助長罪」に問われる可能性もあるため、要注意です。
特定活動46号資格を取得した留学生は、日本語が堪能で現場作業もできる有能な人材のため、将来的には責任のあるポジションを任せられる可能性もあります。
受け入れ機関として、留学生をしっかりとサポートし、有能な人材の育成を行っていきましょう。
まとめ
今回は、在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)について解説しました。
「特定活動(46号)本邦大学等卒業者」ビザは、従来の「技術・人文知識・国際業務」ビザよりも、幅広い業務に従事できる在留資格です。
高い日本語能力を生かしたレストランでの接客業務や、工場などの現場における単純作業を行うなど、従事できる業務内容の制限が緩和されたため、留学生の就職の幅が広がり、日本で働きやすくなりました。
2023年6月時点で、特定活動(46号・本邦大学卒業者)の在留資格者数は964人おり、今後も増加することが予想される、注目度が高い在留資格です。
在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)ビザを取得するメリットは、以下の5つです。
- 1. 【専門業務以外での就労が可能になる】
・現場での単純作業が認められており、幅広い業務内容に従事できる
・高い日本語能力を生かした接客業務や、起業を目指して現場で実務経験を積みたい方などにも最適な資格 - 2. 【在留資格のステップアップにつながる可能性がある】
・将来的に上位資格の取得を目指せる人材のため、在留資格のステップアップに繋がる可能性大!
・在留資格「高度専門職」、永住権を取得できる可能性もあり
- 3. 【責任あるポジションを任される可能性がある】
・在留期間の更新制限がなく、長期的な就労が可能なため、幹部候補の育成に最適な人材
・高度な技能や知識を活かして、即戦力としての経験を積んでおこう! - 4. 【職種によっては即戦力として採用できる】
・日本語能力が高く、業務におけるコミュニケーションも円滑に取れるため、職種によっては即戦力として活躍できる可能性大!
・技能実習生や特定技能の外国人を指導できる人材でもあるため、人手不足が深刻化している産業分野での活躍も期待できる! - 5. 【留学から就職がスムーズにできる】
・日本の大学や大学院を卒業しているため、日本での滞在期間が長く、日本のビジネススタイルや文化・習慣に詳しい
・日本語能力が高いため、企業との日本語でのやり取りがスムーズにできる
・アルバイトをしている場合、同じ企業で社員になれる可能性がある
申請における注意点は、以下の3つです。
- 1. 【英字で書かれているものは日本語訳を付ける必要がある】
・申請書、雇用理由書、添付書類など、すべての提出書類に日本語訳を付けよう
・日本の審査官に申請内容を正しく理解してもらうことで、審査に有利な点をアピールできる
・日本語に不安がある方は、日本語ができる家族や友人に添削をしてもらおう - 2. 【申請すれば必ず通るとは限らない】
・条件を満たしただけではビザを取得できず、「出入国管理局による在留資格の審査をクリア」する必要がある
・在留資格の申請手続きは、本邦大学等卒業者と家族のそれぞれで提出書類が異なり、とても複雑なため申請許可が下りなくて困っている留学生も多い
・特定活動46号資格は業務によって取得できないなどの制限があるため、就職活動が難航する可能性あり
・スムーズに申請手続きを済ませたい場合は、ビザの最新情報に詳しい行政書士に相談するのがおすすめ
- 3 【受け入れ先との連携が必要となる】
・活動に定められた制限があるため、受入れ先との連携が重要
・活動制限を厳守しなかった場合、留学生は「不法就労」、雇用側は「不法就労助長罪」に問われる可能性もあるため、要注意!
特定活動46号資格を有する留学生は、日本語が堪能で現場作業もできる有能な人材です。
将来的には幹部候補の可能性もあり、長期的に即戦力として活躍できます。
留学生は現場での経験を含めた実務経験をしっかりと積み、受け入れ機関は留学生に適切なサポートをしていくことで、両者にとってメリットのある関係性が生まれます。
「在留資格「特定活動」(本邦大学等卒業者及びその配偶者)ビザを取得して、日本で活躍したい!」
「長期的に働いてもらえる有能な外国人材を獲得したい!」とお考えの方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、資格の取得・人材の獲得を目指してくださいね!
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応











