在留資格とビザの違いとは?
日本に来る際、「在留資格」や「ビザ」という言葉をよく聞くかと思います。きちんと使い分けられているはずですが、中には“イマイチ違いが分からない…”という方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は、「在留資格」と「ビザ」の違いについて分かりやすく解説していきたいと思います。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
【在留資格とビザの違いとは?】
簡潔に言うと、下記のようになっています。
在留資格…日本に“滞在”するために必要なもの。日本で発行される。
ビザ…日本に“上陸”するために必要なもの。外国で発行される。
→ビザは査証とも呼ばれていますよね!
こうして見ると、意外と大きな違いがあることが分かるかと思います。
混同して使っている人もいるため「在留資格=ビザ」と思いがちですが、上記のように目的や発行される場所には明確な違いがあるのです。
では、もう少し両者を掘り下げてみましょう。
<在留資格の詳細について>
在留資格とは、日本に滞在する際に必要なものです。
在留資格には以下のようなものがあります。
<在留資格一覧>
外交・公用・教授・芸術・宗教・報道・高度専門職・経営/管理・法律/会計事務・医療・研究・教育・技術/人文知識/国際業務・企業内転勤・介護・興行・技能・技能実習・文化活動・短期滞在・留学・研修・家族滞在・特定活動・永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者
このように、“どのような就労なのか?”“どんな家族関係なのか?”など、目的によって取得する在留資格が異なります。また“就労”が目的の場合は、職種によって取得する在留資格が異なります。
そして当然のことながら、取得する在留資格によって期限も異なります。留学や研修の場合は3ヵ月から、永住者や日本人の配偶者等であれば6ヵ月からなど、取得できる期間に差があるので注意しましょう。
<ビザの詳細について>
ビザ(査証)とは日本に上陸する際に必要なものです。入国審査の際に必要になるため、日本に上陸する際は事前に発給しなければなりません。
ちなみに、ビザには現在10種類ほどあります。
—就労や長期滞在を目的としたもの—
就業査証・一般査証・特定査証・留学査証・公用査証・外交査証
—短期滞在を目的とし、就労が認められないもの—
観光査証・通過査証・短期滞在査証・医療滞在査証
そして、国によって異なりますが、ビザの期限は15日~90日となっています。
【在留資格とビザは同じように使われているが、実は全然違う!】
在留資格とビザの違い、お分かりいただけましたでしょうか?
最後にもう一度まとめると…
在留資格…日本に“滞在”するために必要なもの。日本で発行される。
ビザ…日本に“上陸”するために必要なもの。外国で発行される。
となっています。何となく混同してしまいがちですが、この機会にぜひ違いを覚えていってくださいね。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応