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シンガポールで銀行口座を開設するには?その方法と主要銀行

シンガポールで事業を展開する際、必要となるのは銀行口座の開設です。
では、現地にはどのような銀行があり、口座を開設することによってどのような恩恵を受けられるのでしょうか。
また、口座は実際どのように開設すればよいのか、についてもみていきます。
シンガポールの主要な銀行
まず、シンガポールには主に次のような銀行があります。
シンガポールに本社がある銀行
シンガポールには地場銀行として、
- DBS(Development Bank of Singapore:シンガポール開発銀行)
- OCBC(Overseas Chinese Bank Corporation:華僑銀行)
- UOB(United Overseas Bank:大華銀行)
上記の3行が大手行として知られています。
これら3行には、以下のような特徴があります。
- シンガポール国内であればあらゆる場所にATM が設置されている
- シンガポールのシンガポール政府や政府系企業との取引可能
- ローカル企業との取引、各種支払いでも利便性が高い
このため、日々の小口取引が多いのであればシンガポールの地場銀行の口座をひとつ用意しておくと便利です。
なお、個人の現地駐在員は、シンガポール地場銀行で個人口座を開設することが多くなっています。
シンガポールに支社がある日本の銀行
金融集積地であるシンガポールには、日本の3大メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)が支店を置いています。
また、近年では、都市銀行や地方銀行なども進出しています。
これらのシンガポール支店にて、口座を開設することも可能です。
こうした日系銀行での口座開設は、基本的に日本で取引がある銀行の取引支店からの紹介が多くなっています。
日系銀行であれば、日本語に対応しているのはもちろん、日本の商慣習にも精通していることから、シンガポールに進出した多くの日系企業が口座を開設しています。
さらに、日系銀行に銀行口座を開設すれば、単なる口座としてだけでなく、CMS(Cash Management System)や為替ヘッジといった各種金融サービスの利用も可能です、
また、ビジネス上のアドバイスを受けたり、シンガポール政府とのコネクションもあるなど、ビジネス上さまざまな利点も生まれます。
シンガポールに支社があるグローバル銀行
シンガポールは金融センターとしての役割も担っていることから、グローバル銀行もこぞって支店をおいています。
- シティバンク
- HSBC
- スタンダードチャータード銀行
などがこれにあたり、こうした銀行はマルチカレンシー口座の開設のほか、複雑な金融商品取引を得意分野としています。
ただし、立ち上げから間もない日系法人が取引をはじめるケースは少ないです。
その場合は、日系銀行か、シンガポールの地場銀行で対応するケースが多くなっています。
このため、グローバル銀行での口座開設は事業の内容や進展状況により、その必要性を見極めることが重要です。
シンガポール進出における銀行口座開設の意味とメリット
世界四大金融センターのひとつであるシンガポールは、安全かつ秩序のあるビジネス環境が整備されています。
また、政治環境も安定していることから、世界数百の銀行機構が支店を設立しており、中国語や英語など、多言語でコミュニケーションを取れる銀行も数多くみられます。
このため、口座開設によって、さまざまなビジネス上のメリットも生まれます。
シンガポールの銀行口座を作るメリット
ビジネスにおいてシンガポールに進出するのであれば、現地で銀行口座を開設することで、具体的に次のようなメリットが考えられます。
- 健全な金融制度を有していることからビジネス情報や口座情報が適切に保護される
- 外貨制限がないため資金の出し入れが自由で国際貿易の決算において利便性が高い
- 多通貨の選択できるため両替の利便性が高く、かつレートや手数料も比較的低い
- 口座の開設や操作が容易
- E-バンキングでの取引が可能
シンガポールに銀行口座開設する必要がないケース
一方で、以下のようなケースであれば、あえてシンガポールで銀行口座を開設する必要はありません。
- シンガポールに居住していない
- シンガポールで働いていない
- シンガポールでビジネスをおこなっていない
- シンガポールで投資をおこなっていない
- シンガポールで不動産取引をおこなっていない
なお、これらは個別の状況によって異なるため、一概にはいえるものではありません。
企業にお勤めの方は、会社に相談するのがおすすめです。
シンガポール銀行の信頼性
シンガポールに限らず、銀行口座を開設する場合には、その銀行の信頼性が担保されていることが重要です。
シンガポールの銀行は世界的に見ても安全性が高い
シンガポールは国勢が安定しているため、銀行の安全性も高いといえます。
そのため、世界の企業や投資家から常に注目を集めています。
なかでも、Global Finance社による「世界で最も安全な銀行ランキング」2022年度版では、DBS銀行が世界12位、アジアでは1位に選出され高く評価されています。
なお、シンガポールはGDPの規模が小さいこともあり、銀行の総資産ランキングでは中国や米国、日本のほか、欧米先進国の銀行に及びません。
しかし、デジタル化への対応に成功しているため、利益率は高く「脱銀行」をスローガンに、「デジタル銀行」としてさまざまな事業への参入も進んでいるのが特徴です。
シンガポール主要銀行の金利
シンガポールの主要銀行は、定期預金金利についても日本の50〜500倍ほどと、非常に高く設定されています。
|
銀行名 |
普通預金金利 |
定期預金金利 |
|---|---|---|
|
DBS |
0.05% |
1.15% |
|
OCBC |
0.05% |
0.1% |
|
UOB |
0.05% |
0.1% |
※こちらを参照
日本人がシンガポールで銀行口座を開設するには
では、シンガポールに銀行口座を開設する場合、日本人であればどのようにすればよいのでしょうか。
なお、シンガポールの場合、原則シンガポール国民と永住権保有者以外が無条件で銀行口座を開設することはできません。
このため、各種書類などを準備する必要があります。
日本人がシンガポールで銀行口座を開設する条件
シンガポールでは、各行で若干の違いはあるものの、口座を開設するための条件は、主要銀行であればおおむね同じです。
18歳以上であること
口座を開設するにあたって、年齢が18歳以上であることは必須です。
例外的に15歳以上で口座開設できる銀行もありますが、大半の銀行では18歳以上です。
シンガポールで契約した携帯電話番号をもっていること
口座開設時には連絡可能な携帯電話番号も必要となります。
なお、契約時の携帯番号は日本の携帯会社ではなく、シンガポールの携帯会社でなければなりません。
預金可能な現金があること
一部の銀行では不要な場合もありますが、原則として口座開設時に1000SGD程度の入金が必要となります。
これを下回った場合、口座維持手数料が毎月発生します。
なお、シンガポールでは現金の預け入れができるATMが少ないことから、口座開設時にあらかじめ持参し、入金するのがスムーズです。
日本人がシンガポールで銀行口座を開設する流れ
シンガポールの銀行は、口座開設時オンライン申請にも対応しています。
しかし、日本人を含む外国人の場合、原則直接店舗で口座開設をしなければなりません。
また、その際の流れは以下のとおりです。
- 後述する必要書類を持参し、銀行店舗へいく
- 担当者の指示に従い必要書類を提出
- 口座開設申請書への記入およびサイン
- キャッシュカードの暗証番号を設定
- 口座開設
上記の手続きをおこなうと、キャッシュカードは即日店舗で入手可能です。
ただし、通帳は発行されないため、取引履歴はオンラインバンキングで確認する必要があります。
日本人がシンガポールで銀行口座を開設する際の必要書類
上記の口座開設の際必要となる各種書類については以下のとおりです。
|
パスポート |
日本人を含む外国籍の外国人はシンガポールにおける就職の有無などにかかわらず、銀行口座開設の際には有効期限内のパスポートが必要となります。 |
|---|---|
|
滞在許可証 |
一部の銀行では、労働許可申請が承認済みであることを示すIPA(In Principal Approval)で代替できます。
ただし、原則Employment PassやS Passといった就労許可証、あるいはDependant’s Pass(家族ビザ)やStudent Pass(学生ビザ)といった合法的にシンガポールに滞在していることを証明する滞在許可証が必要です。
そのため、口座開設の手続きは、これらが発給されたあとにおこなったほうがスムーズです。 |
|
住所証明書類 |
シンガポールの住所と自分の名前の入った電話料金や水道光熱費などの請求書が住所証明書類となります。
一部の会社や学校が発行した書類でも認められますが、これらを含めすべての書類は英語である必要があります。
なお、いずれも過去3か月以内に発行されたものでなければなりません。 |
まとめ
ここまでのように、シンガポールは世界的にみても銀行の安全性や信頼度が高いのが特徴です。
また口座開設も迅速で、金利やプロモーションも豊富なほか、時代にあわせた革新的で柔軟な対応も実現しています。
このため、シンガポールに進出する際には、現地での口座開設は必須であることはいうまでもありませんが、そのメリットも最大限に享受できるよう、上手に活用するのがベターです。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応







