介護ビザの取得方法や申請書類について詳しく解説|在留期間や条件とは?
日本の介護ビザを取得したい外国人の方の中には、
「介護ビザとは?」
「取得する方法は?」
「必要な書類は?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、介護ビザについて詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
介護ビザとは
日本で介護の仕事に就けるビザ(在留資格)は、以下の4種類があります。
- ・介護
- ・技能実習
- ・特定技能
- ・特定活動(EPA介護福祉士候補者)
本記事で紹介する介護ビザは、上記の中では特にスキルが求められる査証です。
ここでは、介護ビザの概要について見ていきましょう。
介護分野に従事する外国人へのビザ
介護ビザは、在留資格「介護」に分類されます。
2017年に設定された比較的新しい在留資格で、介護福祉士の資格を有する外国人の方が対象です。
取得すれば、日本の公私の機関との契約に基づいて、介護または介護の指導を行う業務に従事できます。
2020年4月1日にルールが改正され、介護福祉士の資格を得た方法にかかわらず、介護ビザの取得ができるようになりました。
ルールの改正前までは、養成施設を経て試験に合格するルートのみ認められていました。
現在は、福祉系の学校や実務経験を経て試験に合格する方法でも取得が可能です。
介護福祉士資格のルートについては後述するので、ぜひ参考にしてください。
介護ビザの在留期間は?
在留期間は、5年・3年・1年・3カ月のいずれかが付与されます。
加えて、期間の更新も可能です。
日本での滞在を続けたい方は、在留期間更新許可申請をしてください。
更新の手続きをせずに滞在し続けると、不法滞在の罪に問われるため、注意しましょう。
介護ビザの取得方法
ここでは、介護ビザの取得方法について見ていきましょう。
介護ビザを申請するための条件を解説
介護ビザを取得するには、以下の3つの項目の条件を満たさなければなりません。
- ・資格
- ・雇用契約
- ・契約内容
各項目の条件について、以下で詳しく解説します。
1.資格
介護ビザを取得するには、「介護福祉士」の資格が必要です。
「介護福祉士」とは、介護を必要とする方の生活行為・生活動作を支援し、支える知識と技術を有する介護の専門資格に合格した人を指します。
「介護福祉士」の資格は、数ある介護の資格の中で唯一の国家資格です。
求められるのは、日本の「介護福祉士」の資格です。
海外の資格は認められないため、注意しましょう。
例えば、母国やそのほかの国で取得した介護系の資格を有している場合でも、日本の「介護福祉士」に合格しなければなりません。
2.雇用契約
介護ビザを取得するには、日本の介護施設との雇用契約が必要です。
加えて、実際に介護に関する業務に従事しなければなりません。
手続き時に提出する書類の中には、雇用契約書も含まれます。
3.契約内容
申請者は、同じ施設で働く日本人と同等以上の報酬を受ける必要があります。
外国人だからという理由で、不平等な待遇(労働時間など)や日本人より低い給与設定にするのは認められません。
報酬額については、地域やほかの企業の同種の業務に従事する人の賃金を参考にします。
加えて、社内で給与規定がある場合は、規定通りの給与設定でなければなりません。
介護ビザの申請について
介護ビザの更新の時期や申請にかかる期間について、以下で解説します。
在留期間更新許可申請はいつまでにすればいい?
在留期間更新許可申請は、在留期間の満了する日以前に手続きを行います。
具体的には、6カ月以上の期間が残っている方は、在留期間の満了するおおむね3カ月前から手続きが可能です。
特別な事情(入院・長期出張など)が認められる方は、3カ月以上前から手続きできるケースもあります。
手続きの処理にかかる期間は、2週間〜1カ月です。
出入国在留管理庁の報告によると、介護ビザの更新にかかる処理期間は、31.9日間(令和6年4月〜6月許可分)でした。
在留資格申請にはどれくらいの期間がかかる?
在留資格申請にかかる期間は、1〜3カ月とされています。
かかる期間は、申請する在留資格の種類によって異なります。
出入国在留管理庁の報告によると、在留資格「介護」の申請にかかる処理期間は、61.8日間(令和6年4月〜6月許可分)でした。
就労のスケジュールに間に合うように、計画的に手続きを進めましょう。
介護ビザを申請する流れ
手続きの流れは、以下のとおりです。
- ・介護福祉士の資格に合格する
- ・必要書類の作成・準備
- ・在留資格認定証明書交付申請
- ・審査
- ・在留資格の交付
介護福祉士の資格を取得するには、以下の4パターンのプロセスがあります。
- ・1.養成施設の学校に通う
留学ビザなどで日本に入国して、介護福祉養成施設で2年以上学んだあとに、資格試験に合格するパターンです。
試験に受かれば、「留学ビザ」から「介護ビザ」へ切り替えられます。
- ・2.実務経験を積む
技能実習生や特定技能として日本に入国して、介護の現場で3年以上の実務経験を積んだあとに、資格試験に合格するパターンです。
試験に受かれば、「技能実習」や「特定技能」から「介護ビザ」へ切り替えられます。
- ・3.福祉系の学校に通う
留学ビザなどで日本に入国して、高等学校の福祉系コースなどを卒業し、資格試験に合格するパターンです。
試験に受かれば、「留学ビザ」から「介護ビザ」に切り替えられます。
- ・4.EPA制度
EPAで日本に入国して、受入機関で就労中に、資格試験に合格するパターンです。
EPAは、日本と経済連携協定を締結している国の方が、介護福祉士の資格を目指しながら介護分野で働ける制度です。
現在は、インドネシア・フィリピン・ベトナムの3カ国の国籍の方が利用できます。
介護ビザの申請書類について
ここでは、介護ビザの申請書類について見ていきましょう。
介護ビザ申請に必要な書類
介護ビザの申請に必要な書類は、以下のとおりです。
海外から呼び寄せる場合
新しく介護ビザを取得して日本への入国を希望する方は、以下の書類が必要です。
- ・在留資格認定証明書交付申請書 1通
- ・写真 1葉
指定の規格を満たした写真を用意して、上記の申請書に貼り付けてください。
- ・返信用の封筒 1通
定形封筒に宛先を明記して、必要な額の郵便切手(簡易書留)を貼り付けてください。
- ・介護福祉士登録証の写し 1通
- ・労働基準法第15条第1項および同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する書類 1通
雇用契約書などを用意しましょう。
- ・招へい機関の概要を明らかにする以下のいずれかの書類 1通
- ・勤務先などの沿革・役員・組織・事業内容が詳細に記載されたパンフレット
- ・勤務先などが作成した上記に準ずる書類
- ・申請者の派遣先での活動内容を明らかにする書類 1通
被派遣者の場合は、雇用契約書などを用意しましょう。
- ・技能移転に係る申告書
在留資格「技能実習」で在留していた経験がある方のみ必要です。
国内でビザを切り替える場合
すでにほかのビザで日本に滞在している方が、現在のビザから介護ビザへ変更する場合は、以下の書類が必要です。
- ・在留資格変更許可申請書 1通
- ・写真 1葉
指定の規格を満たした写真を用意して、上記の申請書に貼り付けてください。
16歳未満の方・中長期在留者とならない変更を希望する方は、写真の提出は不要です。
- ・パスポートおよび在留カード
手続き時に窓口で提示します。
- ・介護福祉士登録証の写し 1通
- ・労働基準法第15条第1項および同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する書類 1通
雇用契約書などを用意しましょう。
- ・招へい機関の概要を明らかにする以下のいずれかの書類 1通
- ・勤務先などの沿革・役員・組織・事業内容が詳細に記載されたパンフレット
- ・勤務先などが作成した上記に準ずる書類
- ・申請者の派遣先での活動内容を明らかにする書類(被派遣者の場合) 1通
雇用契約書などです。
- ・技能移転に係る申告書
在留資格「技能実習」で在留していた経験がある方が該当します。
ビザを更新する場合
期間の更新を希望する方は、以下の書類が必要です。
- ・在留期間更新許可申請書 1通
- ・写真 1葉
指定の規格を満たした写真を用意して、上記の申請書に貼り付けてください。
以下に該当する方は、写真の提出は不要です。
- ・16歳未満
- ・中長期在留者でない方で更新する場合
- ・3カ月以下の期間の更新を希望する場合
- ・パスポートおよび在留カード
手続き時に窓口で提示します。
- ・住民税の課税または非課税証明書、および納税証明書 各1通
1年間の総所得および納税状況が記載されたものを用意しましょう。
転職後に初めて更新の手続きをする方は、以下の書類も必要です。
- ・労働基準法第15条第1項および同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する書類 1通
- ・招へい機関の概要を明らかにする以下のいずれかの書類 1通
- ・勤務先などの沿革・役員・組織・事業内容が詳細に記載されたパンフレッ
- ・勤務先などが作成した上記に準ずる書類
介護ビザ申請にかかる費用
介護ビザの申請にかかる費用は、以下の表のとおりです。
申請のタイプ | 手数料 |
|---|---|
新たに取得する | 無料 |
ビザを切り替える | 4,000円 |
期間を更新する | 4,000円 |
手数料は、収入印紙で納付します。
まとめ
この記事では、介護ビザについて解説しました。
介護ビザは、日本で介護職に就ける査証の中でも、最も申請者のスキルが求められます。
取得するには、介護福祉士の国家資格に合格しなければなりません。
介護ビザを取得したい方は、資格試験の合格も念頭におきながら、計画的な準備をする必要があります。
手続きに関して不安がある方は、行政書士などの専門家に相談・依頼するのがおすすめです。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
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