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外国人建設就労者受入事業

建設業界は以前よりその特殊な労働環境から労働者不足が深刻化していました。また、東京オリンピックが2020年に開催されることも影響し、オリンピック関連の施設整備などで、建設需要が高まりを見せています。

 

そのような深刻な人材難に陥っている建設分野の担当省庁である国土交通省が外国人建設就労者受け入れ事項に関する告示(平成29年国土交通省告示第947号)により、外国人建設就労者受け入れ事業の具体的な内容をまとめました。

 

令和5年3月31日までの時限的措置として、建設分野の技能実習終了者について、技能実習に引き続いて日本国内に在留し、または技能実習を終えて帰国した後に再度入国して、受け入れ企業との雇用関係を結んだ上、建設業務で働くことが可能となりました。

 

(建設分野技能実習の概要)

東京オリンピックに向けた建設業界の需要に対応していくために、期限付きではありますが、即戦力となってくれる外国人人材を活用していこうということを目的とする制度です。

そもそも、建設業界というのは、恒常的に人材難な業界でもあるため外国人人材に頼らざるを得ないという背景も存在しています。

 

(外国人建設就労者受入事業の特徴)

・管轄は国土交通省と法務省

・即戦力の人材ということで雇用

・建設就労者は技能実習ではなく、「特定活動」という在留資格を取得

・即戦力人材として労働者という立場で働く

・時限的な制度である(東京オリンピックのための制度)

 

(外国人建設就労者へ支払う賃金)

建設就労者は労働者として即戦力人材として雇用されますので、「日本人と同等の賃金を支払う」ことが必要です。

 

(外国人建設就労者本人の条件)

建設就労者は建設業に関する技能実習を終了していることが必要

建設業に関する技能実習制度を終了しているということは、つまりその外国人が建設就労者の要件である「即戦力の人材」ということを最低限満たしたことになる証になります。

ただし、技能実習の延長線上に建設就労者がいるわけではなく、あくまでも別の制度であることはご理解ください。

 

(外国人建設就労者を受け入れる企業側の条件)

基本:技能実習生を受け入れることができる企業であれば外国人建設就労者の受け入れができます。

<もう一つの条件>

建設業許可を受けていること

上記の条件が建設就労者受け入れの際の企業側に求められますので、もちろんですが建設業許可を取得していない企業については技能実習生受け入れ実績があったとしても、建設就労者の受け入れはできません。

 

(外国人建設就労者受け入れの流れ)

1事前準備

・外国人建設就労者を受け入れするためには特定監理団体になる必要があります。その準備をする必要があります。準備の一例としては特定管理団体になろうとする組合などの定款変更(外国人建設就労者受け入れ事業を目的追加)、無料職業紹介事業の届出変更、現地送り出し機関との協定書の締結等の事前準備を行います。

2特定監理団体の認定申請

・平成27年1月より受付を開始していますが、特定監理団体になろうとする監理団体は国土交通大臣に特定監理団体の認定申請を行います。

3適正監理計画の認定申請

外国人建設就労者受け入れ企業になろうとする者は特定監理団体の認定を受けた監理団体と共同して、外国人建設就労者の適正な監理に関する計画を策定し、外国人建設就労者受け入れ企業ごとに国土交通大臣に認定を申請(必ず共同する特定管理団体が認定申請をして認定後でなければ、この申請はできません。)

4在留資格認定証明書交付申請

・各地方入国管理局に対し、在留資格認定証明書交付申請等、外国人建設就労者の入国に関する手続きを行います。

・平成27年2月より申請の受付は開始されています。

・外国人建設就労者の在留資格としては「特定活動」になります。

5外国人建設就労者の受け入れ

・無事に外国人建設就労者の受け入れを開始することになります。

(外国人建設就労者の要件とは?)

・建設分野技能実習におおむね2年間従事したことがあること

・技能実習期間中に素行が善良であったこと

 

(建設分野技能実習とは?)

以下の建設分野の24職種36作業を言います。

職種作業名
さく井パーカッション式さく井工事作業
ロータリー式さく井工事作業
建設板金ダクト板金工事
冷凍空気調和機器施工冷凍空気調和機器施工作業
建具製作木製建具手加工作業
建築大工大工工事作業
型枠施工型枠工事作業
鉄筋施工鉄筋組立て作業
とびとび作業
石材施工石材加工作業
石張り作業
タイル張りタイル張り作業
かわらぶきかわらぶき作業
左官左官作業
配管建築配管作業
プラント配管作業
熱絶縁施工保温保冷工事作業
内装仕上げ施工プラスチック系床仕上げ工事作業
カーペット系床仕上げ工事作業
鋼製下地工事作業
ボード仕上げ工事作業
カーテン工事作業
サッシ施工ビル用サッシ施工作業
防水施工シーリング防水工事作業
コンクリート圧送施工コンクリート圧送工事作業
ウェルポイント施工ウェルポイント工事作業
表装壁装作業
建設機械施工押土・整地作業
積込み作業
掘削作業
締固め作業
鉄工(※)構造物鉄工作業
塗装(※)建築塗装作業
鋼橋塗装作業
溶接(※)手溶接
半自動溶接

※建設業者が実習実施機関である場合に限る

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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