外国人の就職内定者が内定待機・継続就職活動で特定活動ビザ変更は必要?
日本に留学中の外国人の方の中には、
「内定〜入社までの期間も日本に滞在できる?」
「卒業後も就職活動は続けられる?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、以下の2つの特定活動ビザについて詳しく解説します。
- ● 内定待機
- ● 継続就職活動
ぜひ、参考にしてください。
就職内定した外国人のビザはどうなる?
ここでは、日本で内定をもらった外国人留学生のビザについて見ていきましょう。
内定待機をする場合は「特定活動ビザ」を取得する必要がある
内定〜入社するまでの期間も日本に住みたい方は、内定待機ができる特定活動ビザを得なければなりません。
内定者のための「特定活動」ビザ
内定待機の特定活動ビザは、就職先が内定した留学生が、入社までの期間も日本に住むための査証です。
要件を満たした方は、留学ビザや継続就職活動ビザから内定待機ビザへと切り替えができます。
対象と取得要件
対象者は、以下のとおりです。
- ● 在留資格「留学」で滞在している
- ● 在留資格「特定活動(継続就職活動)」で滞在している
要件は、以下のとおりです。
- ● 日本の教育機関を卒業、または修了した
- ● 内定後1年以内、かつ卒業後1年6カ月以内に採用される
- ● 担当する仕事が「技術・人文知識・国際業務」などの就労系の在留資格への切り替えが見込まれる
- ● 内定者の在留状況に問題がない
- ● 内定者と定期的にコンタクトを取り、内定を取り消した場合は遅滞なく出入国在留管理局に報告することについて、内定先の会社が誓約する
申請の流れと取得にかかる期間
手続きの流れは、以下のとおりです。
- ●1. 準備
提出する書類の作成と収集を行います。
- ●2. 手続き
現在のビザから内定待機の特定活動ビザへと「在留資格変更許可申請」をします。
手続きの場所は、お住まいの地域を管轄する出入国在留管理局です。
- ●3. 審査
ビザの種類によって、手続きの処理にかかる所要時間は異なります。
変更の処理期間の目安は2週間〜1カ月なので、時間にゆとりを持って手続きに進みましょう。
- ●4. 交付
審査で問題がなければ、在留資格「特定活動(内定待機)」への切り替えが許可されます。
必要書類
提出書類は、以下のとおりです。
● 在留資格変更許可申請書
● 写真
● パスポートおよび在留カード
● 申請者の滞在中のすべての経費を支弁する能力を示す文書
● 内定した会社で採用後に担当する仕事に応じた在留資格の手続きに必要な資料
● 内定した会社からの採用内定の事実および内定日をチェックできる資料
● 連絡義務などの遵守が記載された誓約書
● 採用までに行う研修などの内容をチェックできる資料
内定待機中に「特定活動ビザ」を取得する注意点
内定待機の特定活動ビザにおける注意点は、以下のとおりです。
アルバイト・インターンシップで報酬を受ける際は「資格外活動許可」が必要
資格外活動許可を得れば、アルバイトやインターンシップが可能です。
アルバイトの場合は、1週間28時間以内の勤務制限があるため、注意しましょう。
インターンシップの場合は、勤務時間によって申し込む資格外活動許可が異なります。
● 1週間28時間以内:包括許可
● 1週間28時間以上:個別許可
報酬を受けないインターンシップでは、資格外活動許可は不要です。
入社日までに対象の在留資格へ変更する必要がある
内定待機の特定活動ビザは、あくまでも内定〜入社までの期間を滞在するための査証です。
そのままでは働けないため、必ず入社までに適切な就労ビザに切り替えなければなりません。
変更をしないと、内定先で働けなくなるので、注意してください。
在留資格の切り替えは、時間がかかるケースもあります。
入社日に間に合うように、計画的に手続きの準備を進めましょう。
卒業後も就職活動を継続したい場合
ここでは、卒業後も就職活動を続けたい外国人留学生のためのビザについて見ていきましょう。
卒業後でも「継続就職活動」は可能
在学中に内定が決まらず、卒業後も就職活動を続けたい方は、継続就職活動のための特定活動ビザを得なければなりません。
在留期間はどれくらいまで?
在留期間は、6カ月です。
1回の更新が可能で、最長1年間の滞在が許可されます。
更新は1回しかできないため、注意しましょう。
大学院・大学・短期大学・専門学校を卒業した外国人の場合の要件
大学院・大学・短期大学・専門学校を卒業した方の要件は、以下のとおりです。
● 在留資格「留学」で滞在し、日本の大学院・大学・短期大学・専門学校を卒業した
● これまでの在留状況が良好である
● 卒業した学校からの推薦状がある
日本語教育機関を卒業した外国人の場合の要件
日本語教育機関を卒業した方の要件は、以下のとおりです。
● 海外の大学などを卒業して、学士以上の学位を取得している
● 在籍していた日本語教育機関における出席状況が9割以上と良好である
● 就職活動を継続するための経済力がある
● 在籍中から日本で就職活動をしている
● 在籍していた日本語教育機関と卒業後も定期的に面談を行い、就職活動の進捗状況を報告し、当該日本語教育機関から就職活動に関する情報提供を受ける
● 卒業後も就職活動を続けることに関して、在籍していた日本語教育機関からの推薦状がある
「資格外活動」許可も取得可能
資格外活動許可を得れば、報酬を得るアルバイトやインターンシップも可能です。
報酬をともなうインターンシップを行う場合は、就労時間によって許可の種類が異なります。
1週間に28時間以内の場合は包括許可、1週間に28時間以上の場合は個別許可が必要です。
必要書類
卒業した教育機関によって、必要書類は異なります。
共通の書類
共通の書類は、以下のとおりです。
● 在留資格変更許可申請書
● 写真
● パスポートおよび在留カード
● 申請者の滞在中のすべての経費を支弁する能力を示す文書
● 継続して就職活動を行っていると示す資料
大学院・大学・短期大学を卒業もしくは修了した外国人の必要書類
大学院・大学・短期大学を卒業した方は、以下の書類も用意しましょう。
● 直前まで在籍していた大学の卒業証書の写しまたは卒業証明書
● 直前まで在籍していた大学からの推薦状
専門学校を卒業した外国人の必要書類
専門学校を卒業した方は、以下の書類も用意しましょう。
● 直前まで在籍していた専修学校が発行する専門士の称号を有することの証明書
● 直前まで在籍していた専修学校の卒業証書の写しまたは卒業証明書および成績証明書
● 直前まで在籍していた専修学校からの推薦状
● 専門課程における修得内容の詳細を示す資料
日本語教育機関を卒業した外国人に必要な書類
日本語教育機関を卒業した方は、以下の書類も用意しましょう。
● 直前まで在籍していた日本語教育機関の卒業(修了)証書または卒業(修了)証明書
● 直前まで在籍していた日本語教育機関が発行する出生状況の証明書
● 海外の大学または大学院を卒業し、学士以上の学位を取得していると示す文書
● 直前まで在籍していた日本語教育機関からの推薦状
● 直前まで在籍していた日本語教育機関と定期的に面談を行い、就職活動に関する情報提供を受ける旨の確認書
● 直前まで在籍していた日本語教育機関が一定の要件を満たしていることが確認できる資料
継続就職活動を行う場合の注意点
継続就職活動の特定活動ビザの注意点は、以下の3つです。
1.卒業した教育機関からの推薦状が必要
継続就職活動の特定活動の手続きには、卒業した教育機関からの推薦状の提出が求められます。
提出できる推薦状は、直前まで在籍していた学校が作成したものです。
真面目に学校生活を送っていれば問題はありませんが、素行の不良などで推薦状がもらえないケースもあります。
例えば、出席率や成績、資格外活動許可のオーバーワークなどに注意しましょう。
2.要件が厳しく、素行不良の場合は通らない可能性が高い
特定活動ビザは、制度が複雑で、要件も厳しいのが特徴です。
加えて、在留中の素行に関しても厳しく審査されます。
素行が不良の場合、審査は不許可となる可能性が高いです。
要件を満たしているか確認し、入念な準備をしてから申請に進みましょう。
3.活動範囲が決まっている
継続就職活動の活動範囲は、あくまでも卒業後に継続して行う就職活動です。
原則として、就労などの活動は認められません。
アルバイトやインターンシップをする場合は、必ず資格外活動許可を取得してください。
就職内定者・就職活動継続者のビザ取得において
本記事で紹介した内定待機と継続就職活動の特定活動ビザは、やや特殊な査証です。
制度の複雑さや要件の厳しさを考えると、取得の難易度は高いと言えます。
加えて、就職後は適切な就労ビザへの切り替えもしなければなりません。
手続きは自力でも行えますが、行政書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。
行政書士に依頼すれば、スムーズに手続きが進むので、準備にかかるストレスを軽減できます。
さらに、就職後に必要なビザ申請のサポートも受けられます。
依頼を検討している方は、ビザ申請に強い行政書士事務所を選びましょう。
まとめ
この記事では、内定待機と継続就職活動のための特定活動ビザについて解説しました。
内定〜入社までの期間も日本に居たい方は、内定待機の特定活動ビザを取得します。
卒業後も日本で就職活動を続けたい方は、継続就職活動の特定活動ビザを取得します。
どちらのビザも、資格外活動許可を取得すれば、アルバイトやインターンシップが可能です。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
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