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【在日ベトナム人向け】シェンゲンビザ申請の費用や申請方法を解説!ヨーロッパ渡航<
旅行などでヨーロッパを訪問予定の在日ベトナム人の方の中には、
「必要なビザの種類は?」
「シェンゲンビザとは?」
「費用は?」
「申請方法は?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、ベトナム人が取得できるシェンゲンビザについて詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
シェンゲンビザ(短期滞在ビザ)とは?
ここでは、ヨーロッパ渡航に必要なシェンゲンビザの詳細について見ていきましょう。
シェンゲン協定加盟国内に渡航する際の短期滞在ビザ
シェンゲンビザとは、主にヨーロッパ内で入国検査を受けずに国境を越えられる「シェンゲン協定」に基づいた査証です。
「シェンゲン協定」に加盟している国で利用でき、現在ヨーロッパのほとんどの国が参加しています。
以下で詳しく解説します。
シェンゲン協定加盟国
シェンゲン協定加盟国は、欧州連合(EU)と欧州自由貿易連合(EFTA)の国で構成された以下の29カ国です。
以下の1〜25は、欧州連合(EU)の国です。
- オーストリア
- ベルギー
- チェコ
- デンマーク
- エストニア
- フィンランド
- フランス
- ドイツ
- ギリシャ
- ハンガリー
- イタリア
- ラトビア
- リトアニア
- ルクセンブルク
- マルタ
- オランダ
- ポーランド
- ポルトガル
- スロバキア
- スロベニア
- スペイン
- スウェーデン
- クロアチア
- ブルガリア
- ルーマニア
上記のブルガリア・ルーマニアは、2024年3月31日に新たに加盟しました。
ただし、一部の加盟国が不法移民の増加を懸念しており、陸路での国境審査は続けられる予定のため、渡航の際は注意しましょう。
キプロスとアイルランドは、ともにEU加盟国ですが、シェンゲン協定加盟国には含まれません。
以下の26〜29は、欧州自由貿易連合(EFTA)の国です。
- アイスランド
- リヒテンシュタイン
- ノルウェー
- スイス
180日間で最大90日間、シェンゲン協定加盟国の間を行き来できる
シェンゲンビザは、1つのビザでシェンゲンエリア間を往来できます。
例えば、シェンゲンビザでフランスに滞在している場合、フランス→イタリア→スペインと自由に移動できます。
国境を越える際に、特別な手続きは必要がありません。
シェンゲンエリア内であれば、各国のビザを個別で取得する必要がなく、1つのビザで複数国に滞在できます。
ただし、滞在期間には「180日間で最大90日間」のルールが設けられているため、注意が必要です。
滞在期間のルールについては後述するので、合わせて確認してください。
ベトナム人の方が申請できるシェンゲンビザの種類
シェンゲンビザは目的に応じて、以下のカテゴリーに分類されます。
申請者の方は、滞在目的に適したビザを取得してください。
シェンゲンビザ Aビザ
カテゴリーAに分類されるAビザは、空港を通過するための査証です。
シェンゲンエリアを経由して、ほかの国へ移動できます。
いわゆるトランジット(飛行機の乗り継ぎ)目的が対象で、利用範囲が限定的なビザです。
シェンゲンビザ Cビザ
カテゴリーCに分類されるCビザは、短期滞在するための査証です。
最長90日間(180日間の内)、シェンゲンエリアに滞在できます。
いわゆる旅行目的(観光・家族訪問など)で利用される、最も一般的なシェンゲンビザです。
シェンゲンビザ Dビザ
カテゴリーDに分類されるDビザは、長期滞在するための査証です。
90日以上、シェンゲンエリアに滞在できます。
ただし、Dビザの場合はシェンゲンエリア間の往来ができません。滞在が許可されるのは、1カ国(申請した国)のみのため、注意しましょう。
シェンゲンビザを申請する際の条件
ベトナム人の方がシェンゲンビザを申請する際の条件について、以下で解説します。
シェンゲンビザが必要な国
シェンゲンビザが必要なのは、ベトナムを含む以下の国籍の方です。
- ベトナム
- アフガニスタン
- アルジェリア
- アンゴラ
- アルメニア
- アゼルバイジャン
- バーレーン
- バングラデシュ
- ベラルーシ
- ベリーズ
- ベナン
- ブータン
- ボリビア
- ボツワナ
- ブルキナファソ
- ブルンジ
- カンボジア
- 中央アフリカ共和国
- 中国
- コモロ
- コンゴ
- キューバ
- コンゴ民主共和国
- ジブチ
- ドミニカ共和国
- エクアドル
- エジプト
- 赤道ギニア
- エリトリア
- エスワティニ
- エチオピア
- フィジー
- フィリピン
- ガボン
- ガンビア
- ガーナ
- ギニア
- ギニアビサウ
- ガイアナ
- ハイチ
- インド
- インドネシア
- イラク
- イラン
- コートジボワール
- ジャマイカ
- イエメン
- ヨルダン
- カボベルデ
- カメルーン
- カザフスタン
- ケニア
- キルギス
- クウェート
- ラオス
- レソト
- レバノン
- リベリア
- リビア
- マダガスカル
- マラウイ
- モルディブ
- マリ
- モロッコ
- モーリタニア
- モンゴル
- モザンビーク
- ミャンマー/ビルマ
- ナミビア
- ナウル
- ネパール
- ニジェール
- ナイジェリア
- 北朝鮮
- ウガンダ
- ウズベキスタン
- オマーン
- パキスタン
- パプアニューギニア
- カタール
- ロシア
- ルワンダ
- サントメプリンシペ
- サウジアラビア
- セネガル
- シエラレオネ
- ソマリア
- スリランカ
- スーダン
- スリナム
- スワジランド
- シリア
- タジキスタン
- タンザニア
- タイ
- トーゴ
- チャド
- チュニジア
- トルコ
- トルクメニスタン
- バヌアツ
- ザンビア
- ジンバブエ
- 南アフリカ
- 南スーダン
シェンゲンビザの申請条件
シェンゲンビザを申請するには、以下の要件を満たさなければなりません。
- 有効なパスポートを保有(10年以内に発行され、シェンゲンエリアから最後に出国する予定日より3カ月以上の有効期限が残っているもの)
- 滞在中に必要な十分な資金がある
- 海外旅行保険に加入している
- 定められた滞在期間内の旅程である
海外旅行保険の要件は、以下のとおりです。
- すべてシェンゲンエリアで有効
- 滞在期間のすべてをカバーする
- 3万ユーロ以上の補償がある
シェンゲンビザの申請方法
ここでは、シェンゲンビザの申請の流れについて見ていきましょう。
1.必要書類を準備
必要書類を準備する流れは、以下のとおりです。
- 必要な書類の種類を確認する
- 申請書の作成
- 必要書類を集める
2.加盟国の大使館や領事館で審査&面接後にビザが発給
必要書類の準備が完了したら、申請のステップに移りましょう。
申請は、大使館・領事館で行います。
国(オランダなど)によっては、VFS Global(VFSグローバル)などの外部サービスから申請する方法もあります。
シェンゲンビザの申請の流れは、以下のとおりです。
- 大使館・領事館の予約
- 来館
- 書類の提出
- 生体認証データの提出
- 申請料の支払い
- 審査
- ビザ発給
ベトナム人がシェンゲンビザを申請する際の必要書類
ここでは、ベトナム人がシェンゲンビザを申請する際の必要書類について見ていきましょう。
シェンゲンビザ申請に必要な書類一覧
ベトナム人のシェンゲンビザ申請に必要な書類は、以下の表のとおりです。
書類 |
備考 |
---|---|
申請書 |
申請先の国の大使館・領事館のホームページからダウンロードできます。 |
パスポート |
2ページ以上の空白ページが必要です。 |
写真 |
パスポートサイズの証明写真を用意しましょう。 |
在留カード |
国籍と異なる国に居住している方が対象です。 日本にお住まいの方は、日本の在留カードを用意しましょう。 |
航空会社・旅行会社発行の予約証明書 |
ビザが却下される可能性もあるため、キャンセルが可能なフライトを予約してください。 |
旅行の日程表 |
滞在スケジュールの詳細を1日ごとに明記します。 |
宿泊先の証明書 |
・ホテル宿泊の場合:ホテルの予約確認書 ・個人宅の場合:招待状や招へい者の身分証明書など |
資産の証明書 |
・銀行の預金通帳のコピー ・給与の明細書 |
海外旅行保険の証明書 |
海外旅行保険の要件については、前述した【シェンゲンビザの申請条件】を参考にしてください。 |
職業に関する証明書 |
・在職中の方:在職証明書や雇用契約書など ・学生の方:在学証明書 |
申請料 |
80ユーロ |
申請先の国によって、必要書類が異なる可能性があります。
必要書類の詳細については、申請先の大使館・領事館のホームページ、または個別に問い合わせて確認しましょう。
申請書類の記入例
申請書類の記入内容は、以下の表のとおりです。
記入項目 |
記入例・備考 |
---|---|
姓 |
名字を記入 |
出生時の姓 |
旧姓を記入 |
名 |
名前を記入 |
生年月日 |
日→月→年の順に記入(例:16 APL 2024) |
出生地 |
省・県など |
出生国 |
生まれた国を記入 |
現在の国籍・出生時の国籍 |
現在の国籍を記入 |
性別 |
選択肢:男性・女性 |
婚姻状況 |
選択肢:独身・結婚・別居・離婚・死別・その他 |
両親・法定後見人の姓名・住所・電話番号など |
申請者が未成年の場合は記入 |
公的な身分証明番号 |
所持している場合は記入 |
旅券の種類 |
選択肢:一般・外交・サービス・公用・特別・その他 |
旅券番号 |
パスポートに記載されている番号を記入 |
旅券の発行日 |
日→月→年の順で記入(例:16 APL 2024) |
旅券の有効期限 |
日→月→年の順で記入(例:16 APL 2034) |
旅券を発行した機関(国) |
パスポートを発行した機関・国を記入 |
EU・EEA・スイス国籍の家族の姓名・生年月日・国籍・旅券番号 |
該当する場合は記入 |
上記の家族との関係性 |
選択肢:配偶者・子供・孫・扶養専属 |
申請者の住所・メールアドレス・電話番号 |
申請者本人の情報を記入 |
在留資格・在留資格番号・有効期限 |
現在の国籍と違う国に居住している場合は記入 |
現在の職業 |
会社員・学生など |
職業の情報 |
在職の方:企業名・住所・電話番号 学生の方:学校名・住所 |
渡航の目的 |
選択肢:観光・商用・親族/知人訪問・文化活動・スポーツ・公用・医療・留学・乗り継ぎ・空港内乗り継ぎ・その他 |
滞在目的に関する追加情報 |
該当する場合は記入 |
主要の目的地 |
目的地が複数国ある場合は主な滞在国を記入 |
最初に入国する国 |
フランスの場合「FRANCE」と記入 |
希望入国回数・入国日・出国日 |
選択肢:1回・2回・複数回 |
過去のシェンゲンビザ申請時に指紋登録をした日付・ビザ番号 |
該当する場合は記入 |
最終目的国の入国許可 |
取得している場合は記入 |
招へい者またはホテルの情報 |
名前・住所・電話番号・メールアドレスなど |
招へい企業・担当者の情報 |
名前・住所・電番番号・メールアドレスなど |
滞在費用 |
選択肢:本人負担・スポンサー負担 支払い方法:現金・トラベラーズチェック・クレジットカード・宿泊・交通機関・その他 |
日付とサイン |
サインはパスポートと同じものを記入 |
シェンゲンビザを申請する際に気になる疑問を解決
ここでは、シェンゲンビザを申請する際の注意点について見ていきましょう。
シェンゲンビザの有効期限とは?
シェンゲンビザの有効期限は、180日間です。
さらに、滞在できる日数は「あらゆる180日間のうち最大90日間」です。
上記のルールは、有効期限である180日の期間内で、シェンゲンエリアに滞在できるのは最大90日間という意味を指します。
例えば、180日間のうち、すでにシェンゲンエリアに15日間滞在していた場合、今回の渡航では75日間の滞在期間が残っている計算です。(90-15=75日間)
滞在日数は、入国日・出国日ともに「1日」として計算されます。丸1日(24時間)滞在していなくても、「1日」として計算されるため、注意しましょう。
シェンゲンビザが発給されないケースとは?
申請情報が正確であれば、許可される確率は高いですが、100%発給される保証はありません。
取得率を上げるポイントは、以下のとおりです。
- 書類を完璧に作成・集める
- 申請内容に一貫性がある
- 虚偽の申告をしない
- 十分な資金がある
シェンゲンビザが不許可となる例
ベトナム人のシェンゲンビザが不許可となる可能性が高いのは、以下のケースです。
- 書類の不備
- 資金力の証明が不十分
- 情報に一貫性がない
- 虚偽の申告
シェンゲンビザの代行申請は原則できない
シェンゲンビザは、大使館・領事館で生体認証データの登録があることから、原則として代行申請ができません。
生体認証データの登録では、以下の手続きを行います。
- 顔写真の撮影
- 指紋の採取
上記のデータは、申請者本人の情報のみ有効のため、必ず本人が手続きを行いましょう。
書類の作成・収集といった申請準備は、行政書士などの専門家に相談ができます。
行政書士に相談するメリットは、以下のとおりです。
- スムーズに準備が進む
- 書類の不備による不許可を回避できる
- ビザの最新情報を基に準備ができる
- 情報収集や書類の準備にかかる時間を節約できる
取得率を上げたい方は、行政書士に相談しながら準備を進めましょう。
まとめ
この記事では、ベトナム人が取得できるシェンゲンビザについて解説しました。
ベトナム国籍の方がシェンゲンエリアを旅行するには、シェゲンビザが必要です。
手続きは、大使館・領事館で申請者本人が行います。
代行申請は認められませんが、行政書士などの専門家への相談は可能です。
必要書類に関して不安のある方は、行政書士に相談しながら準備を進めると安心です。