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インド就労ビザの種類を徹底解説|申請手順・必要書類・滞在中の注意点まとめ
1. はじめに
近年、インドはIT産業の発展や急速な経済成長によって、世界中から注目を集めています。特に日系企業の進出が進む中、「インドで働いてみたい」「インド現地法人に駐在・出向することになった」という方も増えているのではないでしょうか。しかし、インドで就労するには**Employment Visa(就労ビザ)**が必要となります。
本記事では、インドの就労ビザはどのような種類があるのか、申請時の要件や手続きはどう進めれば良いのか、さらに入国後の登録や注意点などを包括的に解説していきます。ビジネスビザとの違いや、更新・延長の方法、給与要件なども含めて詳しくまとめました。
対象読者
- インドへの駐在、または現地採用を検討している方
- 初めてインド就労ビザを申請するため、基本から網羅的に知りたい方
- 現地で働くうえでの法的要件や生活上の注意点を確認したい方
最後までお読みいただき、スムーズにビザを取得してインドでの新たなキャリアをスタートさせる一助となれば幸いです。
2. インド就労ビザ(Employment Visa)の概要
2-1. インド就労ビザとは?
**インド就労ビザ(Employment Visa)**とは、インド国内で継続的に就労し、給与や報酬を得る目的をもつ外国人に対して発給されるビザのことです。多くの場合、以下のようなケースに適用されます。
- 日系企業のインド支社・現地法人で勤務する駐在員
- インド企業に直接採用される外国人社員(現地採用)
- 特定のプロジェクトに従事する技術者やエンジニア
インドでは観光ビザやビジネスビザなど、さまざまなビザ形態がありますが、「賃金を伴う労働」を目的とする場合は就労ビザが原則として必要になります。短期の会議や商談を行う場合は「ビジネスビザ(Business Visa)」で対応できる場合もありますが、実際に雇用契約を結んで給与を受け取る場合には、就労ビザでなければ不法就労とみなされる可能性が高いので注意が必要です。
2-2. 就労ビザが必要となるケース
具体的には、次のようなケースで就労ビザが求められます。
- インド企業と正式な雇用契約を結ぶ場合
現地の日系企業・インド資本企業などを問わず、給与や報酬を得て働く場合は就労ビザが必要です。 - 海外派遣(駐在員)としてインドに長期滞在する場合
日本本社からインド支店・子会社に出向し、一定期間(半年~数年)継続して勤務するケースも該当します。 - 有償のプロジェクト業務を請け負う場合
短期だとしても、その業務の対価として継続的に報酬が発生する場合は、プロジェクトビザや通常の就労ビザが必要になることがあります。
2-3. 就労ビザでできること・できないこと
できること
- 指定された企業での勤務(給与を受け取る)
- 合法的にインド国内で住所を定め、FRRO(外国人地方登録事務所)登録を行い長期滞在する
- 期間内での多回数出入国(一度インドに入国後、出国してまた再入国するなど)
できないこと
- 他の企業や複数の雇用主の下で同時に働く(ビザ申請時に明記した雇用主が原則的には対象)
- 滞在目的を逸脱した活動(就労ビザを持ちながら、勝手に起業・副業などは原則不可)
3. インド就労ビザの種類
就労ビザは大きく分けてEmployment Visa(Eビザ)とProject Visaに分類されることが多いですが、実際には在留目的や期間によって微妙な差異があります。ここでは代表的なものをご紹介します。
3-1. 一般的なEmployment Visa(Eビザ)
インド就労ビザの中心となるのが、一般的なEmployment Visaです。現地法人での採用、日系企業の駐在員、コンサルタント契約など、基本的にはインド企業と労働契約を結び、給与や手当を受け取る場合に発給されます。期間は通常1年程度が多く、業務内容や契約延長に応じてさらに更新(延長)することができます。
3-2. プロジェクトビザ(Project Visa)
Project Visaは、その名のとおりインド政府が指定する特定のプロジェクト(主にインフラ、エネルギー開発、プラント建設など)に従事する外国人専門技術者・エンジニアなどに発給されるビザです。プロジェクトの期間によって滞在可能期間が決まりますが、最長で数年にわたるケースもあります。
3-3. ビジネスビザとの違い
「就労ビザとビジネスビザの違いがわからない」という声はよく聞かれます。大きな違いは、報酬や給与の受け取りが伴うかどうかです。ビジネスビザは、短期の商談や会議、契約交渉など、実際の就労行為がない(または非常に限定的な)場合に適用されます。逆に、現地で実際に働き報酬を得るなら、就労ビザの取得が求められます。
3-4. その他関連ビザ(医療・学生など)との区別
- 学生ビザ(Student Visa):インドの大学や教育機関で学ぶ目的
- 医療ビザ(Medical Visa):治療を受ける目的
- インターンビザ(Intern Visa):有償・無償の研修生やインターン勤務(ただし範囲・期間に制約)
これらのビザでは、原則として「正規の雇用契約による就労行為」はできません。給与を伴う活動を行うと、ビザの規定違反となる可能性が高いので気をつけましょう。
4. インド就労ビザの取得条件と要件
4-1. 雇用契約と給与水準
インド就労ビザを取得するには、まず正式な雇用契約書(Offer LetterやAppointment Letterなど)の提出が必要です。さらに注目すべきなのが、「インド政府が定める最低年収要件」がある点です。職種や業界によって若干の例外規定もありますが、年間で一定額以上の給与を受け取ることが、就労ビザ発給の目安とされています。
たとえば、一部の職種では最低年収2.5万USドル(約300万円超)といった具体的な基準が設けられるケースもあるため、契約金額がこの水準を下回る場合は就労ビザの審査で苦戦する可能性があります。ただし、言語教師や通訳など、専門性が高い業務では例外が認められることもあるため、あらかじめ大使館や専門家に確認しておきましょう。
4-2. 学歴・職歴の証明
特に技術者や専門職としての就労ビザを取得する場合、関連する学位や資格、実務経験の証明書類を求められることがあります。インド政府は、高度な専門知識を要するポジションを外国人が担当することを想定しており、単なるブルーカラー作業や一般事務職ではビザが発給されにくい傾向にあります。
- 学歴証明:大学卒業証明書や卒業証書のコピー
- 職歴証明:前職の在職証明、業務内容証明など(英文で提出)
4-3. 雇用先企業の条件
就労ビザを申請する際、企業側にもいくつかの要件があります。たとえば、
- インド国内で正規に法人登録しており、有効な納税義務を果たしている
- 外国人従業員を受け入れる体制(オフィス・給与支払い能力など)が整備されている
- 必要書類(招聘状や会社レターヘッドの英文レターなど)を発行できる
企業が新設の場合や小規模の場合は、ビザ発給が厳しくなるケースもあるため、事前に企業側と十分に調整しましょう。
4-4. ビザ発給の有効期間
インド就労ビザは、初回発給で最長1年間というのが一般的です。プロジェクトビザの場合や幹部クラスの駐在員の場合、2年や3年という長めのビザが発給されることもあります。期間満了が近づいたら、勤務実態や納税状況などを示す追加資料をもとに、**FRRO(外国人地方登録事務所)**やインド移民局で更新手続きを行います。
5. 具体的な申請手順と必要書類
5-1. ビザ申請の流れ
- 事前準備
就労先企業と雇用契約書を取り交わし、必要書類(履歴書、学位証明書、職務経歴証明など)を英文で準備します。インドビザのオンライン申請システムにも事前にアクセスし、申請要件を確認しておきましょう。 - オンライン申請フォームの記入
Indian Visa Onlineなどの公式サイトで、基本情報や雇用先情報、渡航目的を入力し、写真やパスポートのスキャンデータをアップロードします。 - ビザ申請センターまたは大使館・領事館で書類提出
オンライン申請後に発行される書類をプリントアウトし、必要書類一式とともに指定のビザ申請センターまたはインド大使館へ提出します。書類に不備があると受理されませんので、慎重にチェックしてください。 - 審査期間
通常、1〜2週間程度で審査が行われますが、繁忙期や書類に追加確認が必要な場合はさらに時間がかかることもあります。 - ビザ取得
審査を通過すると、パスポートに就労ビザのシールが貼付される形、または電子ビザ許可証として発行されます。
5-2. 必要書類のリスト
- パスポート(残存有効期限6カ月以上、余白ページ複数必要)
- オンライン申請フォームの確認書(署名付き)
- 雇用契約書・招聘状(インド企業のレターヘッド付き英語文書)
- 学歴証明書(卒業証書や成績証明書など)
- 職歴証明書 / 履歴書(英語)
- パスポートサイズの証明写真(背景・サイズはインド大使館指定に従う)
- 在留カード(日本在住の外国籍の方の場合)
- 申請手数料の支払い証明
5-3. ビザ申請時の注意点
- 書類不備:スペルミスや記載漏れ、写真サイズ不適合などで申請が却下される例は少なくありません。事前に要件をよく確認しましょう。
- 申請内容と実際の雇用条件の不一致:申請書に記載した職務内容と、雇用契約書の内容が異なる場合は審査落ちの原因となります。
- オーバーステイの既往歴:過去にインドでの滞在延長やビザ切れ滞在をしていた場合、審査で厳しく問われる可能性があります。
6. インド入国後に必要な手続き
6-1. FRRO(外国人地方登録事務所)での登録
インドに長期滞在する外国人(就労ビザ含む)は、**FRRO(Foreigners Regional Registration Office)**への登録が義務付けられています。入国後、通常14日以内に居住地を管轄するFRROに行き、必要書類(パスポート、ビザ、住所証明、雇用証明など)を提出して登録しましょう。
近年はe-FRROというオンライン登録システムが導入されており、オフィスに直接行かなくても書類提出・面談予約ができる場合もあります。しかし、初回登録や追加面談が必要となる場合は、現地オフィスを訪問することがありますので、企業の人事担当やコンサルタントにサポートを依頼するとスムーズです。
6-2. 税務関連の手続き(PANカード取得など)
インドで給与を受け取る場合、所得税の納税が義務付けられます。納税には「PAN(Permanent Account Number)カード」の取得が必要となるため、企業の人事部や会計士に相談しましょう。PANカードがないと給与振込や銀行口座開設に支障をきたすケースもあります。
6-3. 在留期間の延長や変更
就労ビザの有効期限が近づいてきたら、更新手続きを行う必要があります。継続して同じ企業で働く場合は、契約更新書類や在職証明書、納税実績などをFRROまたはインド移民局に提出し、滞在延長を申請します。転職や企業間移動が発生した場合は、ビザ区分自体の変更が必要になることもあるため要注意です。
7. 就労ビザ申請でよくある質問(Q&A)
Q1. 年収要件が満たせない場合でも就労ビザは取得できますか?
一般的には、インド政府の定める年収要件を下回る給与水準の場合、就労ビザの審査が厳しくなる傾向があります。ただし、特定の専門職や日本語教師など、一部の職種に限り例外規定が設けられていることもあります。大使館や専門家に個別相談するのが確実です。
Q2. インターンや研修で報酬を受け取る場合は就労ビザが必要?
有償インターンシップの場合、原則として「Intern Visa」を取得するのが一般的です。ただし、実質的に雇用契約に近い形態である場合は就労ビザを求められるケースもあります。受け入れ先企業やプログラム内容と照らし合わせ、どのビザが適切かを確認しましょう。
Q3. 駐在員と現地採用のビザ手続きはどう違う?
- 駐在員:日本本社との雇用契約は続きつつ、インド支店・子会社での勤務(給与形態は本社負担の場合が多い)。在留資格や税金処理に関しては企業間合意が必要。
- 現地採用:インド企業と直接契約を結び、給与を現地通貨で受け取る。就労ビザ申請時にはインド企業が正式に招聘状を出し、企業責任者が保証人となるケースが多い。
Q4. ビザ申請の審査期間はどれくらい?
通常は1〜2週間程度が目安ですが、繁忙期や書類に問題がある場合はさらに時間がかかります。特に年末年始などは混雑が予想されるため、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
Q5. 就労ビザで家族を帯同できる?
配偶者や子どもをインドへ帯同させる場合は、Entry Visaなど別途家族向けのビザを取得します。就労ビザ申請時にあわせて必要書類を準備し、家族でインド大使館に申請するのが一般的です。
8. インド就労ビザ取得の注意点・トラブル対策
8-1. 就労ビザとビジネスビザの使い分け
「短期出張だからビジネスビザで行く」と思い込み、実際には長期にわたって報酬を得る業務を行うと、不法就労とみなされるリスクがあります。入国管理局に発覚した場合、強制退去や再入国禁止といった重大なトラブルにつながる可能性があるため、目的に合った正しいビザを取得しましょう。
8-2. 偽造書類や虚偽申請への厳しい取り締まり
インド側も外国人労働者が急増している背景から、近年はビザ審査が厳格化しています。学歴証明や経歴証明を偽装して申請しようとすると、ビザ拒否はもちろん、今後の入国にも大きな悪影響を及ぼします。必ず正確な情報を提出しましょう。
8-3. 現地生活上の法令順守
インド国内では、住所変更や在留資格の更新に関して随時FRROや警察への申告が求められることがあります。これを怠ると罰金や査証取消のリスクがあるため、定期的に更新事項がないかを確認し、必要に応じて手続きを行いましょう。
9. 専門家に依頼するメリット
9-1. ビザ申請のサポート
ビザ申請には大量の書類やオンラインフォームの入力が必要です。日本語・英語だけでなく、インド側の指定フォーマットや審査基準を理解している専門家(行政書士やビザコンサルタント)に依頼することで、申請ミスを減らし、スピーディーに手続きを進めることができます。
9-2. トラブル時の対応
もし追加書類の要請や審査の遅延が発生した場合、専門家が間に入って適切に対応してくれるため、申請者本人の負担が軽減されます。また、FRRO登録やビザ延長など、インド入国後の手続きについてもアドバイスを受けられるのは大きなメリットです。
9-3. 最新情報の獲得
インドの移民法やビザ要件は、国際情勢や政府の方針によって頻繁に変更される場合があります。専門家は日々アップデートを追っているため、古い情報に惑わされずに最新の正確な手続きができるでしょう。
まとめ
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- インド就労ビザが必要なケース
- 有償の労働を行う場合は、観光ビザやビジネスビザではなく就労ビザが必須。
- ビザの種類と特徴
- Employment Visa:一般的な就労に適用。年収要件や学歴・職歴証明が重要。
- Project Visa:特定プロジェクトで働く技術者向け。
- 取得のための条件と書類
- 雇用契約書、学歴・職歴証明、企業側の招聘状などを揃える。
- オンライン申請フォームの記入ミスや書類不備に注意。
- 入国後のFRRO登録や滞在手続き
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- 14日以内の登録義務、PANカード取得による税務処理などを忘れずに行う。
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- トラブル回避のポイント
- 就労ビザとビジネスビザを誤用しない。
- 虚偽申請や提出書類の偽造は厳重に取り締まられる。
- 専門家への依頼も検討
- 最新情報や審査ノウハウを活用し、申請手続きを円滑に進めることが可能。
インドは広大な国土と多彩な文化、急速に成長する経済を背景に、ビジネスチャンスが多く存在します。一方で、ビザ取得や入国管理手続きは複雑で、しっかりと対策をしないと大きなトラブルに巻き込まれるリスクもあります。ぜひ本記事の情報を参考に、正しい知識をもって準備を進めてください。
もし不安や疑問がある場合は、行政書士などビザ専門家に相談し、スムーズな手続きでインド就労をスタートさせましょう。あなたのインドでのキャリアが充実したものとなるよう、心から応援しています。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応







