店舗改装にかかる費用は、小規模事業者持続化補助金の対象経費となるのでしょうか?
店舗を必要とするビジネスにとっては、店舗の外装・内装が違うだけで集客・売上に大きな違いをもたらします。
結論から言うと、小規模事業者持続化補助金は販路開拓に使える補助金ですので、新規顧客獲得のために行う店舗改装にかかる費用は対象の経費となります。
では、ここでは、店舗改装の他にどのような経費が補助の対象になるかも確認をしていきましょう。
補助金の目的に沿った店舗改装は補助の対象
そもそも、小規模事業者持続化補助金とは、
小規模事業者が、
働き方改革や、賃上げ等の制度変化に対応し事業を継続可能にするために、
生産性向上のために地道な販路開拓や業務効率化のために事業計画を策定し、
国がその取組のための経費を一部補助するもの、です。
店舗改装は集客力を高めるため尾販路開拓の取り組みとして、補助の対象になるわけです。
では実際、過去に採択された店舗改装の事業をいくつか見てみましょう。
カフェ:デリバリーメニューの充実化と三密を避けるための店舗改装事業
カフェ:テイクアウト向け店舗改装と持ち帰り商品の販売
和食料理屋:店舗改装によるテイクアウトサービスの認知向上事業
居酒屋:衛生面向上を特化した店舗改装工事と非接触型の接客に移行する設備
漬物屋:鶏惣菜販売強化のための店舗改装工事
サロン:3密回避と新販路開拓のための店舗改装とオンライン事業
映像等製作会社:店舗改装による撮影幅の拡充で既存顧客契約継続と新規顧客開拓
マリン用品等販売業:マリン用品のネット販売サイト開設と店舗改装による販路開拓
アパレル:ネット販売を円滑化するスタジオ型ショップへの改装
美容室:顧客とスタッフの安全・安心感の確保を目指した、店舗改装事業
理容室:・個室タイプのクリーンな店舗改装により、安心安全の施術提供
ゲストハウス:古民家ゲストハウスの宿泊客増を目的とする店舗改装及び広告作成
スタジオ:コロナ対策で安全安心に運動出来る為の改装による新規顧客の獲得
学習塾:ネット講座および換気をよくするための教室改装とコロナ対策
最近のトレンドとしては、やはりコロナウイルスの影響を受けカフェや料理屋が、テイクアウト対応へと移行するために、対外的にもそれが分かるようテイクアウト用の窓口を設けたり、三密を避けるため、といった改装が目立ちます。
ただし、上記の例からも分かるように店舗改装といっても飲食業以外でも新規顧客獲得やリピーター獲得、または業務効率化のための店舗改装として色々な業種で利用が可能であることが分かります。
これで店舗改装が小規模事業者持続化補助金の対象になっていることは分かりましたね。
では、次に、店舗改装以外にどのような経費が小規模事業者持続化補助金の補助対象と成るのかも見ていきましょう。
催促用のチラシや改装に伴う不要な設備の廃棄も対象
小規模事業者持続化補助金の補助対象となる経費は次の通りです。
①機械装置等費
例)新商品のための陳列棚を購入
②広報費
例)販促用チラシの作成
売上管理業務効率化のためPOSレジソフトウェアを導入
ネット販売システムの構築
③展示会等出展費
例)国内外の展示会や見本市への出展
国内外の商談会への参加
④旅費
例)展示会社や商談会への参加のための旅費
⑤開発費
例)新商品の開発
⑥資料購入費
例)新商品の開発のため参考資料の購入
⑦雑役務費
例)チラシのポスティング や、イベントのアルバイト代
⑧借料
例)商品のPRイベント会場の賃料
⑨専門家謝金
例)業務改善のための専門家コンサル費
⑩専門家旅費
例)外部専門家招聘のための旅費
⑪設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)
例)業務効率改善等に伴う不要な設備の廃棄費用
⑫委託費
例)新商品開発のための成分分析を外部機関に外注
⑬外注費
例)店舗の改装(不動産の購入・取得は対象外)
ざっとこのようなものが対象経費として認められます。
さらに、<事業再開枠>に申し込むことで、コロナウイルス感染防止対策の取り組みを目的として次の経費も補助対象になります。
⑭消毒費用
⑮マスク費用
⑯清掃費用
⑰飛沫対策費用
⑱換気費用
⑲その他衛生管理費用
⑳PR費用
飲食業では、顧客や従業員の感染予防・安心のための改装や、テイクアウトに対応するための改装など、コロナウイルスによる新しい生活様式へと移行していっています。
そのため、このような消毒関連製品の購入や感染対策のための取り組みも需要があるでしょうし、店舗改装に伴うPRのチラシ、広告、看板も補助対象となるので覚えておきましょう。
ぜひ、会社を良くするために、補助金専門の行政書士に相談するなどして積極的に補助金の利用を検討してみて下さい。