小規模事業者持続化補助金に限らず、補助金の支給は事業を実際に行ったあと、完了報告書(実績報告書)の提出をした上で、最終の審査を経て行われることになります。
中には、採択を受けたは良いけど、事業完了後に提出する実績報告書はどのように作成すればいいのだろう。。と不安に思っている方もいることと思います。
ここでは、そういった不安を抱えている方や、これから小規模事業者持続化補助金を申し込むにあたって全体の手続きをある程度詳しく把握しておきたいという方に向けて、
小規模事業者持続化補助金の完了報告書(実績報告書)の書き方について簡単に解説をしてきます。
実績報告書は提出期限に注意
まず、書き方に入る前に、実績報告書の提出には期限がありますので注意をしましょう。
補助事業が完了したら、その日から30日もしくは、定められている最終提出期限のどちらか早い方に事務局に必着で提出をしなければなりません。
提出期限を守れずに補助金の支給を受けられなかったとなっては元も子もありませんのでここのスケジュール管理はしっかりと行うようにしましょう。
実績報告書っていっても所定の様式にさらさらっと書くだけでしょ?
とお思いの方、いえいえそんなことはありません。
「実績報告書の作成」という段階では、領収書などの整理も必要となってきますので、しっかりとその内容についても把握をして、可能であれば事業終了前から資料の整理を行ってスムーズに報告書作成ができるようにしておきましょう。
実績報告書は証拠資料を添付する必要がある。
実績報告書提出までの流れのイメージ
このように、実績報告書の作成段階には大きく3つのステップがあります。
- 補助対象経費とする証拠書類の作成
- 報告書の作成
- 提出物の整理 ほか
ではここからは一つずつその内容を見ていきましょう。
補助対象経費とする証拠書類の作成
例えば、小規模事業者持続化補助金事業を利用して、販路拡大のためにホームページを作成したとしましょう。
その場合に必要となる証拠書類は次のようなものです。
・見積書
・発注書/契約書
・請求書
・支払いの証明(振り込み記録など)
・完成したホームページの写真(ホームページを印刷したもの)
次に見るのは店舗の改装やバリアフリー化などの、工事を依頼した際の外注費の証拠資料です。
・見積書
・発注書/契約書
・工事の完了報告書
・請求書
・支払いの証明(振り込み記録など)
・成果物の写真(工事前と工事後の比較写真)
このように、お金の流れが明らかで、さらにその結果の成果を示す必要があります。これは不正をして、行ってもいない事業で補助金を受給することを防ぐためです。
これらの情報をまとめたら、経費支出管理表に転記する形で作成をします。
経費支出管理表サンプル
報告書の作成
次に事業実績報告書の作成です。
内容としては、主に次のようなことを記入します。
・事業名
・事業期間
・事業の取組内容、成果、経費、将来の効果といった事業の概要
分量としては、A4用紙1枚〜2枚程度で大丈夫ですので、行った事業の総括といったイメージで作成をしましょう。
実績報告書サンプル
また、報告書のサンプルにあるように、経費については、詳しい内訳を別紙で添付します。
支出内訳書サンプル
提出物の整理
ここまでくれば資料作成は完了です。
あとは、経費の証拠資料を、経費支出管理表と対応するように、各書類の右上に番号と書類タイトルを記入するなどして、指示通りに書類を整理します。
これにて提出準備が完了となりますので、あとは補助金事務局まで書類一式を送付して完了となります。
さてここまでいかがだったでしょうか?
イメージとしては、事業報告書そのものの作成はあまり負担ではなく、むしろその添付書類である支払い経費の証拠資料の準備・整理が面倒であると言えます。
これから小規模事業者持続化補助金に申し込む、もしくはすでに採択を受けていてこれから補助事業を開始するという方は、
自分が経費にしたいと考えている経費について、予めどのような書類を後で提出しないといけないのかを事前に把握しておくことで、提出資料があとになって見つからない、もしくは取引先等から発行してもらってない、といったトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
また、あとになって実績報告書を書かないといけなということを認識しておくことで、事業を実施しながらその事業の効果や今後の改善点などに意識が行き、採択を受けたからあとは事業を行うだけ〜といった思考から一歩抜け出せるかもしれません。
もし、小規模事業者持続化補助金を利用して会社の事業を盛り上げたいという方は、ぜひ一度補助金業務を専門に行なっている行政書士に相談をしてみてください。