現在産業用ドローンを検討されているという方、産業用ドローンの導入には「ものづくり補助金」が活用できるということをご存知でしょうか?
ここでは、そもそもものづくり補助金がどういったものなのか?という点から、過去のドローン導入でものづくり補助金採択を受けた事業から、どのような事業で補助金を使えるのかといったことも見ていきます。
そもそもドローンの購入費は?
一概に産業用ドローンといってもその機能や使用目的は様々です。
例えば、プロフェッショナル仕様であっても航空撮影用のドローンですと20万円台で購入できますし、測量用ドローンですと120万円、農薬散布用ドローンだと180万円前後といったようにバラツキがありものによってはかなり高額になります。
補助金の支給を受けられたらこの費用が安くなるのなら、使わない手はないですよね。
では次に、ものづくり補助金制度そのものについても簡単におさらいをしておきます。
ものづくり補助金の対象となる経費は決まっている
まず「ものづくり補助金」とは、
・新しいサービスや試作品の開発
・ものづくりの生産プロセスの改善
を行うための設備投資費用等の一部を補助してくれる補助金のことです。
名前からうけるイメージとしては「ものづくり」とあるので、製造業向けかな?と勘違いをされるかもしれませんが、新しいサービスや生産性向上に取り組む目的なら製造業以外の業界、例えば建設業や卸売業、サービス業や、小売業の事業者の方も申請することができます。
次に、ものづくり補助金の対象となる費用が決まっていますのでこちらも見ておきましょう。
1)機械装置費
機械装置や専用ソフトウェア等の制作、購入、借用
2)技術導入費
事業遂行の為に必要な知的財産権等の導入
3)専門家経費
事業遂行のために招聘される専門家に支払われる謝礼や旅費
4)運搬費
運搬料、郵送等
5)クラウド利用費
クラウドコンピューティング利用
ドローンの導入の際には、機体代はもちろんその輸送費、使用ノウハウの導入など複数項目の費用が考えられますが、その多くがものづくり補助金の対象経費になることが分かります。
ドローンに関わる新規取り組みは数多く採択されている
なるほどドローン導入にはものづくり補助金を使えることは分かった。でも自分のしたいことはものづくり補助金の対象事業にあてはまるのか?とお思いの方もいらっしゃるかと思います。
そこで次に、実際のドローン導入関連の採択事業をピックアップしてみました。
令和2年9月25日に採択発表があった実際の採択事業のタイトル一覧
(http://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/3rd/saitaku3ji.pdf)
引用元:令和元年度補正・令和二年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 第3次締切 採択案件一覧
- ドローンと高精度3D群測量による生産性向上と災害対応力強化
- 水中ドローンとMR(複合現実)の活用による、さらなる水中可視化と感染症対策事業
- センシング技術・農業ドローン導入による革新的スマート農業の推進
- ドローンレーザーシステム導入によって「地形」その全ての可視化の実現
- 茨城県南地区初ドローンによる太陽光パネル総合保守事業への進出
- 新型ドローンを活用し効率化・非対面化を実現する革新的橋梁点検事業
- 新たな構造物診断用ドローンの試作による外壁調査技術の向上
- 石油化学工場の設備検査でドローンを活用する革新的な取り組
- 不動産査定における産業用ドローンを利活用した建築物・土地評価方法の開発
- ドローン料理運搬システム導入による画期的な非対面型店舗の構築
- ドローンによる山小屋への物資輸送サービス
- ドローンでの革新的直播・農薬散布による非対面ビジネスへの転換
- ドローン、自走式草刈機を活用した太陽光発電メンテナンス事業の拡大
- 最新式ドローンによる安全かつ密に対応した革新的な森林測量事業
このように、ドローンの活用は、建築物などの保守点検の効率化、作業リスク低減、測量の短時間化、農業のスマート化など、人の手で大きな対象物に対して地道に行ってきたような作業を圧倒的に効率化させる方法で使われています。
メモ
自分がドローンを使って行いたい取り組みが上記のような内容に合致する場合はもちろん、上記に当てはまらなくても、ものづくり補助金の目的であるものづくりの生産プロセスの改善に合致するのでは!とお思いの場合は、専門家に相談するなどしてものづくり補助金の申請にチャレンジしてみても良いかもしれません。