ものづくり補助金

ものづくり補助金を医療法人(病院)で活用する方法

 

ものづくり補助金って聞いたことがあるけど、医療法人(病院)ではどのような使い道があるのだろうかわからない方も多いのではないでしょうか。また、医療法人はものづくり補助金の対象になるのかどうかもわからない、という方も多いのではないでしょうか。使い道によっては活用したいけど、どうしたらいいのか教えてほしいという方もいらっしゃると思います。

 

今回は、ものづくり補助金を医療法人(病院)で活用する方法についてお話しをしていきたいと思います。

 

まず、結論としては、医療法人はものづくり補助金の対象ではありません。しかし、個人開業のクリニックや歯科医院等は対象となります。個人事業(個人開業医)であれば「医療業」に分類される病院(病院、一般診療所、歯科診療所、助産所、療術業、歯科技工所など)は対象となってものづくり補助金の申請ができるのです。つまり、法人であれば対象外であり個人事業主(個人開業医)であればものづくり補助金の申請は可能ということになります。

 

活用するうえでの考え方としては、「業務の効率化や生産性の向上・売上向上に繋げるためには、どのような設備を導入したらよいのか」というのが出発点になるものと思います。ここで、ものづくり補助金の概要を押さえておきましょう。

 

ものづくり補助金

ものづくり補助金とは、正式名称を「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」といいます。略して「もの補助」という人もいらっしゃいます。ものづくり補助金は、新しいものづくり等に取り組もうとする中小企業に対して交付される補助金であり、設備投資や設備開発に取り組む中小企業は活用を検討してみてください。

 

ものづくり補助金には、「一般型」「グローバル展開型」「ビジネスモデル構築型」と3種類あります。それぞれの説明は下記になります。

 

令和2年実施のものづくり補助金(応募する時期によって若干異なることがありますので、必ずご自身で応募する時期の最新の公募要領等を確認するようにしてください)。

 

・一般型

概要:経営革新(新商品、新サービスの開発、生産プロセスの開発)や、生産性の大幅向上に資する取り組みのもの

補助上限額:1000万円(下限は100万円)

補助率:補助対象経費の2分の1(小規模事業者は3分の2)

 

・グローバル展開型

概要:海外事業の拡大・強化等目的とした設備投資等を支援するもの

補助上限額:3000万円(下限は100万円)

補助率:補助対象経費の2分の1(小規模事業者は3分の2)

 

・ビジネスモデル構築型

概要:中小企業30者以上のビジネスモデル構築・事業計画策定のための面的支援プログラムを補助するもの

補助上限額:1億円

補助率:補助対象経費の2分の1

 

ものづくり補助金に応募するための一般的な要件は下記になります(応募要領等は毎回若干違いますので、必ずご自身で応募する時期の最新の応募要領を確認するようにしてください)。

 

・令和2年実施のものづくり補助金
  • 日本国内に本社及び実施場所を有する中小企業者や特定非営利活動法人
  • みなし大企業ではないこと
  • 補助対象外事業ではないこと
  • 付加価値額が年率3%以上向上、かつ、事業計画期間(補助金交付後3~5年間にわたって)において給与支給総額が年率平均1.5%以上向上、かつ、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の3つを満たすこと

申請締め切り日前10ヶ月以内に同一事業(令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業)の採択決定及び交付決定を受けた事業者は申請できない

 

病院で活用する方法

ものづくり補助金の対象となるには、個人事業(個人開業医)である必要があります。そのうえで、病院等でものづくり補助金を活用するには、どのような施策をすることで、業務の効率化や生産性の向上・売上向上が図れるのか、ということが大事になってくると思います。そこで、個人事業(個人開業医)の方が活用しているものをいくつかご紹介していきたいと思います。

 

①3D-CAD/CAMを導入

個人事業(個人開業医)の歯科医院が導入した事例で、3D-CAD/CAMシステムであるセレックシステムを導入することによって、インプラント治療で使用するセレックガイドの院内製作をおこなう事業である。このシステムを使用することで、近年問い合わせが増えているジルコニアなどの新素材を加工することも可能であるため、補綴物(詰め物)の院内製作も目指したものである。セレックシステムの導入により院内製作が可能となったことにより、以前は補綴物(詰め物)を外注していたために患者さんはもう一度来院する必要がありましたが、即日での提供が可能となり、患者さんの負担軽減、さらには費用負担の軽減にも繋げることができた。

 

②通信ネットワークにより短時間で病理診断を下すシステム導入

超高画質4K画像を遠隔地の地域拠点の関連病院で送受信ができ、短時間で手術中の病理診断を下すシステムを導入することにより、病理医さんが制度の高い正確な診断が短時間で可能となるものであります。光回線でVPN利用によって高速送受信を実現し、4K画像から8K画像への拡張性を実現することで高精細画像を提供でき、病理医の診断時間の短縮に加えて、個人情報のセキュリティ強化も可能となった。

 

いかがでしたでしょうか

 

今回は、ものづくり補助金を医療法人(病院)で活用する方法についてお話しさせていただきました。やはり、病院でものづくり補助金を活用するのに多いのは設備投資が中心になってきますね。事業主の方にとって、経営判断をする際には補助金というのはとても重要な判断材料になるものと思います。補助金を活用することで事業を発展させていくこともできますので、活用することをお勧めいたします。もし補助金について難しいと感じるような場合には、行政書士等専門家のサポートを受けることで手続きを円滑に、確実に進めることができます。依頼するための費用は補助金の内容により数万円~数十%程度かかりますが、自分自身でする場合の時間や手間、そもそも自分自身できるのかどうか等の要素を比較しながら、利用を検討してみてください。

 

 

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

行政書士/財務コンサルタント

吉野 智成(よしの ともなり)

プロフィール

大学卒業後、税理士事務所で中小企業の会計を支援。
2019年 行政書士登録、個人事務所を開設
2021年 補助金・融資部門を法人化。「株式会社Gunshi」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援

書籍

中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本』(セルバ出版)

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