ものづくり補助金の支給を受けるためには、最初の申請に通るだけではいけません。
期間内に事業を実施したあと、その報告をおこない、適正に事業が行われていることを確認された上でようやく支給となります。
そのため、採択を受けたからといってそこで気を抜いてはいけません。
ここでは、そんな実績報告資料の書き方を簡単に説明していきます。
そもそも実績報告とは
そもそも実績報告とは採択された補助事業が完了した後、その内容と成果を記載した「実績報告書」や、補助金請求に必要な、事業実施にかかった費用の証拠書類をまとめて「実績報告資料」として事務局に提出することです。
なお、実績報告は全て電子ファイルによってオンライン提出をする必要がありますが、内容も多く間違いが起こりやすいことから、まずはメールで地域事務局からチェックを受けて、その後オンラインでの本提出をする、という方法をとることになります。
実績報告書は実績報告資料の中の1つの書類
前述の通り実績報告資料は、実績報告書以外にも費用の証拠資料などの資料も含まれています。そして、実績報告資料はまず大きく「費目共通」「費目別」で作成するものに分けられ、実績報告書はその中でも費目共通の中の1ファイルという位置づけです。
実績報告資料作成の一連の流れの中では、証拠資料の整理、金額面の整理に続いて行われる、事業の内容面の整理作業にあたります。
実績報告書のメインは「実施した補助事業の具体的内容とその成果」
さてここまでで、実績報告書は数ある実績報告資料の中の1書類であるということが分かりました。
ここからようやく実績報告書の書き方に入りますが、実は、実績報告書の書き方は公式サイトでも詳しく節目がされています。先にそちらを見てみましょう。
こんなに分量があるの?!と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、返済不要の補助金を受けるためですので仕方ありません。
ここでは、実績報告書の中でも特に重要となる 6番目の項目「実施した補助事業の具体的内容とその成果」の書き方・構成について解説をしていきます。
まず抑えておく前提としては、ものづくり補助金はただ設備投資等を支援するものではなく、策定された計画の実施を支援しその手段として対象設備の導入費用を金銭的に支援するものです。
そのため、①まず計画があり②それに対してどのような取り組みをして③どのような成果があったか、といった視点で報告書も作成しなければなりません。
〜構成〜
①そもそもの計画の内容
ここでは、土台となる計画について記載します。どのような計画概要であったかを記載するとともに、申請後に何か計画に変更があった場合はその変更内容についても記載します。また、計画実行時にはどのようなスケジュールで計画を進め、どのような成果を得ることを目的にしたのかについても記載をします。ここは交付申請の際の計画を要約したものといったイメージです。
②実際に行った取組みの内容
上記の計画に対して行った取り組みを記載し、その内容はもちろん、計画していたスケジュールに対して実際の進捗はどうだったかという点についても具体的に記載をします。
③生まれた成果の内容
補助事業によって達成した成果を具体的に記載する必要があります。気をつける点としては、抽象的な文章はNGということです。例えば、「改善効果が見られた」「大幅に削減した」といった表現ではなく、数値を並べた表や、グラフを利用して具体的に生産コストや作業時間が〇円、○%ダウンした、効率化したといった書き方が求められます。
また、事業を通して成果が得られるとともに新たな課題を発見したり、今後も引き続き取り組む施策もあると思います。そういったものも、この成果の部分で記載をします。
この構成が分かれば、あとはそれに当てはめる形で、策定した計画、それに基づいて実行した取り組み、そしてその結果達成した成果、を文章化して記入すればいいということになります。
もちろん実績報告書は事業ごとにことなった内容になるため、雛形で対応できるようなものではありません。しかし、どのような構成でどういったところに気をつければいいかを把握することで、スムーズに実績報告書の作成が出来るのではないでしょうか?
メモ
ここまで実績報告書の書き方について簡単に説明をしてきましたが、いかがだったでしょうか?補助金は申請だけでなく実績報告までしないとお金の支給を受けることはできません、ものづくり補助金には興味があるけど、この資料作成のハードルがちょっと高いなぁ、、とお思いの方はぜひ一度専門家に相談することも検討してみて下さい。