POSレジの導入は、IT導入補助金の対象になるのでしょうか?結論から言うと、POSレジ導入はIT導入補助金の対象になります。
ここからは、そもそもIT導入補助金とはどのようなものなのかというところから、どのようなPOSレジツールを導入できるのか、導入するとどのように日々の業務の改善に活かせるのか、という点について解説をしていきます。
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者を対象に、業務効率化のためのITツール導入を支援する制度で、導入費用の一部を金銭的に補助してくれます。
申請の仕組みとしては、経済産業省が公募をするのに対して、事業者が自社に必要なITツールを登録されたITツールから選択、それを取り扱うIT導入支援事業者にITツール導入を依頼します。期限内に申請をした後、交付決定となれば、実際にそのITツールを導入し、その導入費用の一部を経済産業省が補助金として交付する、という流れです。
IT導入支援事業者としては、補助金の利用を推進することで、顧客が自社製品を導入するハードルを下げることができるというメリットがあり、補助事業者側からしても、返済の必要のない補助金を使ってITツールを導入し、日々の業務改善に使用できるというメリットがあります。
更に、場合によってはこの中に補助金のコンサルタントや専門家が介入することで、よりスムーズに申請準備を進められるようにすることがあります。
It導入補助金対象のPOSレジ
有名所のサービスでいうと、ユビレジというサービスがあります。
これは、iPadにPOSレジ機能をつけるサービスで、最近飲食店などでよく目にするようになりました。
機能の内容としては、顧客管理、商品別の売上管理/分析など細かく売上を分析することが可能で、いろいろな視点からデータを分析し、その後の戦略を練ることができます。また、顧客情報と購入商品の情報が紐付いていることで、傾向を掴み、リピート客の獲得にも活かすことができます。
その他にも、会計サービスなどとも連携が可能なため、事務の無駄を省きスムーズな会計作業をおこなうことが可能です。
これを見ると飲食店によく馴染みそうだなという印象を受けますが、
その他にも免税販売や在庫管理機能がついた小売店向けツールであったり、同じ飲食店でも外国語に対応をした観光地向けのツール、予約管理・カルテ履歴機能がついた美容室やサロンに向けたツールなど、最近は多くのPOSレジサービスがIT補助金の対象となっています。
ぜひ、自社の業態にあった、自社が必要とするサービスを探してみましょう。
IT導入補助金によってPOSレジ導入をした場合の効果例
ここでは、IT導入補助金2020の公式サイトで紹介されている導入モデルを2つ紹介していきます。
事例①
【抱えている課題、改善したい問題点】
飲食店で、スタッフは営業時間中、接客や調理といった本業に集中しているため、売上データの途中集計ができず、閉店後に売上をチェックすることになっている。そのため、閉店後に本業以外のレジ締め作業に時間を取られる。
【導入したITツール】
POSレジと会計システムを連携させるツール
【導入効果】
レジ入力と会計をそれぞれ別のシステムを使用していたところ、POSレジに打ち込まれた売上データが直接会計システムに紐づくことで、仕訳作業が自動化、締め作業に要していた時間が大幅に短縮。また、仕分け作業等の自動的によって、締め作業に複雑な作業が不要となり、経験が浅いスタッフでもスムーズに集計をまとめることが可能に。これに加えて現金以外での売上に対する経理処理も自動で行われるため、作業自体のミス軽減にも期待できる。
事例②
【抱えている課題、改善したい問題点】
季節限定メニューや新商品の開発が、すべて経験と勘によるもので、データ等の客観的根拠がない。小お客の好みを反映させたメニュー作りができていない。
【導入したITツール】
オーダー用端末とPOSレジの連携。顧客属性と注文内容を関連づけるシステムを導入。
【導入効果】
単にどのような商品がどれくらい売れているかといった注文内容を把握するだけでなく、顧客の性別や年代、といった顧客属性を連携して把握することが可能に。これにより、例えば一見客と常連客の求めているものの違いやシーズナルなニーズの変化などを客観的なデータとして分析することが可能に。店本位ではなく、より顧客に寄り添った形でのメニュー開発が可能になることでさらなる売上拡大、リピート客の獲得が期待できる。また、その他にも食材ロスの軽減に役立てるなどの業務効率化にも応用が効く。
さて、ここまでいかがだったでしょうか?
POSレジやPOSレジとその他のシステムを連携させることで業務効率化や売上向上が見込めます。
またこれにはIT導入補助金が利用可能ですので、ぜひ興味がある方は積極的に利用を検討してみて下さい。