補助金活用ガイド

補助金って何に使えるの?

どうせ国がお金出してくれるなら「あれも買いたい!」「これも買いたい!」と思うかもしれません。もちろん、積極的な設備投資によって会社を拡大することは中小企業や小規模事業者がしていくミッションともいえる活動です。

そこで、補助金はどんな経費を補助してくれるのかということをここでは解説していきたいと思います。それと同時に、補助されない経費も確認することで、補助金を活用するときに補助してもらいたい経費が一目瞭然になります。

補助金がでる経費とは(補助対象経費・補助対象外経費)

【補助対象経費】

まずは、補助される経費について見ていくことにしましょう。補助金で補助される経費は以下の条件を満たすことが大切です。

1使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
2交付決定日以降に発生し対象期間中に支払が完了した経費
3証拠資料等によって支払金額が確認できる経費  

まず大切なのは、補助金申請する事業計画に使う経費でなければいけません。当然と言えば当然のことを言っているのですが、よくあるのが、補助金申請で申請した事業に使うと嘘をついて経費を補助してもらうパターンです。

補助金はそのお金が出た後に国が定期的に調査をしています。その調査によって不正な経費の補助が行われていた時は補助金を返還させられたり、場合には罰金や懲役などの重たい罰則が科されてしまいます。事業計画に使う経費は偽りなく事業計画書に書くことがポイントです。

次に交付決定された日の後に支払われた経費でないとだめだということです。補助金は申請した事業計画が採択(合格)すると、「採択通知」がまず申請者に届きます。その後、「交付決定通知」というものが届きます。この交付決定通知が届いた後がいわゆる「交付決定日以後」にあたります。

つまり、この交付決定通知書が届く前に契約や支払いをした経費はどんなに事業計画で使う経費だとしても補助金の対象経費として認められません。

【交付決定日以後の考え方】

1補助金申請

2補助金採択(合格)

3採択通知到着

交付決定通知到着

補助事業終了

最後に大事なポイントとしては、きちんと経費の支払いをしたことが分かる書類などがあることが大切です。

なぜなら補助金は採択(合格)したらすぐにお金がもらえる制度ではなく、経費の支払いを終わった後にもらえる「後払い」の制度です。

その支払いを終わったときに再度書類を国に提出をします。それが「実績報告」といわれるものです。実績報告が終わらなければどんなに採択(合格)したとしても、補助金はもらえません。実績報告が補助金をもらうための大事なカギを握るわけです。

その実績報告は様々な書類を用意しなければいけません。

・見積書
・発注書(契約書)
・請求書
・領収書
・支払い明細(振込明細)
・完了報告書

ここに挙げた書類は一例ですが、これだけの書類を準備しなければいけないわけです。書類がなければどんなに経費を支払ってもお金はもらえません。

【どんなものが補助される?】

●WEBページ制作 
●リスティング広告費
●キッチンカー
●動画制作外注
●賃料
●コンサルティングフィー
●クラウドサービス

【どんなものが補助されない?】

どんなに補助金申請における事業計画で必要な経費でも、認められないものがあります。
その経費の特徴は一般的に次のような特徴があります。

●汎用性がある(転売可能)
●効果や作業内容が不明瞭

汎用性とは、補助金で採択された事業以外の取り組みにもその経費が使えるということです。例えば、分かりやすいもので言うと、「パソコン」です。

よく補助金のご相談で「パソコンを購入したい」というお話を受けるのですが、国の補助金では認められません。ここであえて国の補助金ではだめと言ったのには訳があって、例えば東京都など地方自治体が行う補助・助成事業では認められているケースも見受けられるからです。

ただし、認められているとしても、きちんと補助・助成事業で使うものであるということは明確にしなければならず、他で使っている場合は対象経費としては認められません。

基本的には、パソコンのような汎用性のあるものつまり「転売」することが可能なものはダメと覚えておいた方がいいでしょう。

(その他汎用性があると認められるものの一例)
カメラ
WIFI機器

効果や作業内容が不明瞭というのは、例えば「SEO」のような、検索エンジンの仕様によって常に効果に変化があるようなものをいいます。
SEOも販路を拡大するための広報費として一見すると認められそうですが、効果が具体的にどのくらいあるのかが分からないですので、対象外の経費とされています。

よくある補助対象項目を解説

各補助金(ものづくり補助金・IT導入補助金・小規模事業者持続化補助金)では、対象とする経費の項目が当然ながら違います。
そこで、ここでは各補助金のよくある対象経費について簡単にみていくことにしましょう。
より詳細は、各補助金の公募要領をご覧いただければ詳しく解説されております。

ものづくり補助金

1、機械装置・システム構築費

① 補助金申請で行う事業で使用される機械・装置、工具・器具(測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用に要する経費
② 補助金申請で行う事業で使用される専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費
③ ①もしくは②と一体で行う、改良・修繕又は据付けに要する経費

【対象となる経費】
・製造ロボット導入
・製造ライン導入
・自社で製造した機械装置導入※見積もりが3社から必要
・中古設備※見積もりが3社から必要

【対象とならない経費】
・電源を外部から引き込むための経費
・機械装置の設置場所の床の補強
・機械装置の撤去費

2、クラウドサービス利用費

クラウドサービスを利用するための経費です。
クラウドサービスの場合サーバーを使ってデータなどを管理することになりますが、その「サーバー利用料」も対象になります。
ただし、サーバー自体を購入する費用は対象外です。また、クラウドサービスを利用するときに関連する経費も対象です。

【対象となる経費】
・サーバー利用代
・ルータ使用料
・プロバイダ契約料
・通信料

【対象にならない経費】
・サーバー購入費
・サーバー自体のレンタル費
・ホームページ作成料
・パソコンなどの本体費用

3、外注費

新製品やサービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査などの一部を外注する場合の経費を言います。

【対象になる経費】
・動画制作費
・デザイン料

【対象にならない経費】
・外注先が機械装置等の 設備を購入する費用

IT導入補助金

IT導入補助金は次の2つの経費のみ認められている補助金となります。
※令和2年度のIT導入補助金にはC類型という新型コロナウイルスに関連する特別枠が登場しましたが、ここでは通常枠の対象経費を解説いたします。

1、ソフトウェア費

生産性が向上したり、業務改善に効果のあるソフトウェアになります。

【対象になる経費】
・経理ソフト
・テレワーク用システム

【対象にならない経費】
・新たに制作するソフトウェア

2、導入関連費

それ以外にもシステム連携に必要なオプション製品も対象になります。

【対象になる経費】
・セキュリティソフトウェア

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路拡大が目的の補助金です。

販路拡大に関連する経費は広範囲で認められています。

様々な対象経費が公募要領には書かれていますが、ここでは一部の代表的な経費について確認していきます。

その他の詳細は必ず公募要領をご確認いただき、不明点は補助金事務局に都度確認をとることが大切です。

1、広報費

パンフレット・ポスター・チラシ等を作成するため、および広告媒体等を活用するために支払われる経費

【対象になる経費】
・ウェブサイトの作成・更新
・チラシ・DM・カタログの外注や発注
・新聞・雑誌・インターネット広告
・看板製作

【対象にならない経費】
・ウェブサイトのSEO対策等で効果や作業内容が不明確なもの
・会社案内パンフレットの作成・求人広告
・コーポレートサイトの作成

2、外注費

事業遂行に必要な業務の一部を第三者に外注(請負)するために支払われる経費※自らが実行することが困難な業務に限る。

【対象になる経費】
・店舗改装、バリアフリー化工事
・利用客向けトイレの改装工事
・移動販売等を目的とした車の内装、外装工事

【対象にならない経費】
・単なる店舗移転を目的とした旧店舗、新店舗の解体、建設工事
・今ある事業の廃止に伴う設備の解体工事

3、専門家謝金

事業の遂行に必要な指導・助言を受けるために依頼した専門家等に謝礼として支払われる経費

【対象になる経費】
・補助事業者が専門家等を自社に招いて、必要な指導・助言を受ける

【対象にならない経費】
・セミナー研修等の参加費用や受講費用

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

【さむらい行政書士法人】代表 / 行政書士

小島 健太郎 (こじま けんたろう)

プロフィール

2009年 行政書士登録、個人事務所を開設
2012年 個人事務所を法人化。「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援、許認可申請、外国人在留資格

書籍

『経営者のための日本政策金融公庫の活用ガイド』(セルバ出版)

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