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ネパール人技能実習生の特徴や性格、雇用のポイント
ここ数年、ネパール人の労働者が増えてきています。
ネパール人の技能実習生を雇用する際に、ネパールの文化や経済状態、ネパール人の一般的な性格等を知っておくことは、とても重要になります。
ネパールの基本情報
正式国名 |
ネパール連邦民主共和国 |
---|---|
面積 |
14.7万km2(北海道の約1.8倍) |
人口 |
約3000万人 |
首都 |
カトマンズ |
宗教 |
ヒンドゥー教80%、仏教10%、イスラム教 他 |
識字率 |
6割程度 |
気候 |
四季あり。南は亜熱帯気候、北は高山気候で地域によっては気温差が激しい。 |
公用語 |
ネパール語(但し、多民族国家で100を超える言語が存在) |
ネパールは中央年齢が約23歳で、これからの経済を支えていく若い世代が半分以上いるというのが特徴です。また、多くのネパール人は英語を話せるのも、これからの発展を期待できる要素といえるでしょう。
それでは、ネパール出身の方を技能実習生として雇用する際に意識すべきポイントについて見てみましょう。
日本語の上達スピード
技能実習生は来日前に日本語の勉強はするものの、日本語での会話レベルはそこまで高くはありません。日本語での会話ができないと、受け入れ機関側の指示が通りにくいだけでなく、本人も言いたいことを伝えられずに、そのことがストレスとなって、最悪の場合、失踪につながるおそれもあります。
したがって、来日後に日本語がどのくらいのスピードで覚えていくのかは重要になってきます。
ネパール人は、アジアの先進国である日本に対し、非常に強いあこがれを抱いている人が多く、親日家で熱心に日本語を勉強します。ネパール語と日本語は文章の順番が同じであるため、日本語の上達スピードは、他の国の技能実習生に比べ非常に速い傾向があります。
特徴・性格
性格は当然、個々人によって変わってくるものの、国民性というところは共通していることが多いです。一般的に言われているネパール人の性格は以下のものが挙げられます。
控えめな性格
日本語とネパール語の語順は同じであることを先ほど述べましたが、英語のように先に主張したいことを述べる語順に比べ、日本語のように最後に主張したいことを述べる語順では、控えめな言い回しになります。「私は やりたい この仕事を」という英語は「やりたい」ということが強調され自己主張が強い印象になります。
また、ネパールは山に囲まれ、土地はあまり肥沃ではなく、資源にも恵まれていません。したがって、より協調して生活していくスタイルが身に付き、トラブルを避ける控えめな性格が身についていったのかもしれません。
このような語順や土地柄は国民性を表す一つの要素と言われているように、ネパール人は日本人と同じように控えめな性格な人が多いです。
素直
日本への憧れがつよく、日本での収入は母国での収入とは比較にならないほど多くもらえます。したがって、家族を養う目的もあるので、しっかりと稼ぐために日本人が言うことは素直に聞く傾向があります。
時間にルーズ
ネパールは土地が肥沃ではなく、資源が豊富でないことから、資源の取り合いをする場面があまりありません。ですから、同じような土地柄の日本とは異なり、大きな経済発展をしてきていないため、のんびりしていても特別に損をするということがないのでしょう。したがって、全体としてのんびりとした国民性になっています。
このことから、時間にもルーズで約束に遅れてくるのは当たり前なようです。時間を厳守させるためには、一度だけ伝えても遅れてきてしまうので、何度も時間を確認させるようにした方がよいでしょう。
大雑把
貸したものが返ってこないことがよくあるようです。また、物の扱いや計算も大雑把であるため、物は大切にし、計算も正確にするよう言い聞かせることも必要です。性格は素直なのでしっかりと伝えれば、気を付けるようになるでしょう。
人付き合いが上手
協調性があるので、人付き合いが上手です。人懐っこい性格でコミュニケーションをとれば、ネパール人の心をつかむことは難しくはないでしょう。
楽観的
東南アジアの国出身の人には多いのですが、楽観的です。大雑把な性格につながる要素でもありますが、小さいことにくよくよしないという意味ではプラスの要素とも言えます。
■雇用のポイント
ネパール人は、日本語の上達が早い方ですが、日本語を本格的に学ぶのは、技能実習生として内定をもらってからになります。したがって、楽観的でなんとなるという考え方で、最低限の到達度までしか勉強しない人もいるため、面接では、来日後も頑張れる人かどうかを確認する必要があるでしょう。
技能実習生を受け入れる企業、特に直接指導に当たる担当者は、ネパール人に関するこれらの情報を把握し、指導していく必要があります。
ネパール人の特性を活かし、コミュニケーションを普段からとって、お互いの国の文化を尊重して相手を気遣いながら歩み寄っていけば、スムーズにより良い関係を築いていけることでしょう。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応