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タイ人技能実習生の特徴や性格、雇用のポイント
タイは、世界一の親日国として知られ、ASEAN諸国の中でも「先進国」とされています。
日本で就労しているタイ人は多く、その中でも最も多い就労の在留資格は、「技能実習」となっています。
タイ人の技能実習生を雇用する際に、タイの文化や経済状態、タイ人の一般的な性格等を知っておくことは、とても重要になります。
タイの基本情報
正式国名 |
タイ王国 |
---|---|
面積 |
約51万4000km2(日本の約1.4倍) |
人口 |
約7000万人 |
首都 |
バンコク |
宗教 |
国民の95%が仏教徒 |
識字率 |
約9割 |
気候 |
年間を通して夏の陽気 |
公用語 |
タイ語 |
それでは、タイ出身の方を技能実習生として雇用する際に意識すべきポイントについて見てみましょう。
日本語の上達スピード
技能実習生は来日前に日本語の勉強はするものの、日本語での会話レベルはそこまで高くはありません。日本語での会話ができないと、受け入れ機関側の指示が通りにくいだけでなく、本人も言いたいことを伝えられずに、そのことがストレスとなって、最悪の場合、失踪につながるおそれもあります。
したがって、来日後に日本語がどのくらいのスピードで覚えていくのかは重要になってきます。
タイは親日国として有名で、日本のアニメやアイドルが非常に人気です。日本の文化が身近にあることから、日本語を勉強する機会が多くあります。
また、経済的にも豊かな日本で働くためには必死に日本語を勉強するでしょう。
特徴・性格
性格は当然、個々人によって変わってくるものの、国民性というところは共通していることが多いです。一般的に言われているタイ人の性格は以下のものが挙げられます。
温和で親切
敬虔な仏教徒が多く、国民の90%以上が現世で功徳を積むことで来世の幸せを願う上座部仏教を信仰しています。上座部仏教は、釈迦によって定められた「戒律」を厳守し、厳しい「修行」を行うことで心の執着を断って、「苦しみ」の原因とされる「輪廻転生」から解脱して「涅槃」に到達することを究極の目的としています。したがって、「微笑みの国タイ」といわれるように温和でとても親切に接してくれます。
人付き合いが上手
協調性があるので、人付き合いが上手です。タイ人は褒め上手と言われており、思ったことを素直に伝えてくれます。タイ人は笑顔でいる人が多いので、コミュニケーションも取りやすいでしょう。
楽観的
東南アジアの国出身の人には多いのですが、楽観的です。難しいことは考えず、自分が快適な状態を好み、気楽に生きたい、自然な状態を大切にする傾向があります。
楽観的過ぎるというのは問題ですが、なんとかなるという考えで、悪いことはあまり引きずらず、小さいことにくよくよしないという意味ではプラスの要素とも言えます。
いやなことも苦にしない、面倒見がいい
上座部仏教を信仰していて、より良い来世のため、現世で良い行いを重ねて功徳を積むことが一番大切なこととされています。したがって、一般的に人が嫌がるようなことも、あまり苦にしません。
また、仏教の教えで、困っている人を助けるのが当たり前になっています。思いやりがあるので、会社の中で何か困っている人を見かけたら、進んで手伝ってくれることでしょう。
礼儀正しい
文化を重んじ、目上の人、年上の人を敬う心があります。目上の人が言ったことは謙虚に受け止め、言われたことをしっかり守る人が多いのも特徴です。
プライドが高い
プライドが高いタイ人は多いです。何かミスしたりして、叱る場合には、人前はなるべく避けて叱りましょう。
ルーズ
南国出身の外国人には多いのですが、時間と貯蓄にルーズなところがあると言われています。楽観的な性格と相まって、平気で遅刻することがあるので、時間については、何度も確認させる必要があるでしょう。
雇用のポイント
南国出身の外国人一般に言えるここですが、飽きっぽい人が多い傾向があります。日本語の勉強は来日前にもしていますが、来日後も仕事と共に継続して学んでいく必要があります。 したがって、楽観的でなんとなるという考え方で、最低限の到達度までしか勉強しない人もいるため、面接では、来日後も頑張れる人かどうかを確認する必要があるでしょう。
技能実習生を受け入れる企業、特に直接指導に当たる担当者は、タイ人に関するこれらの情報を把握し、指導していく必要があります。
技能実習は、家族を帯同できないので、日本で学んだ技術をしっかりと習得し、タイで生活したいと考えている人が多いでしょう。夢をかなえる目的があるので、しっかりと指導すれば真面目に学んでいきます。
タイ人の特性を活かし、コミュニケーションを普段からとって、お互いの国の文化を尊重して相手を気遣いながら歩み寄っていけば、スムーズにより良い関係を築いていけることでしょう。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応