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中国人技能実習生の特徴や性格、雇用のポイント
技能実習生数が多い上位の国籍別にみると次のようになっています。
年度\国籍 |
ベトナム |
中国 |
フィリピン |
インドネシア |
---|---|---|---|---|
2018 |
142,883 |
84,063 |
29,875 |
24,935 |
2019 |
193,912 |
86,982 |
34,965 |
32,480 |
上記のように、中国人の技能実習生は、ベトナムに次いで2位となっています。
他の在留資格の中国人も入れると、中国が最も多くなっています。
中国人の技能実習生を雇用する際に、中国の文化や経済状態、中国人の一般的な性格等を知っておくことは、とても重要になります。
ここでは、中国出身の方を雇用する際に意識すべきポイントについて見てみましょう。
日本語の上達スピード
技能実習生は来日前に日本語の勉強はするものの、日本語での会話レベルはそこまで高くはありません。日本語での会話がうまくできないと、受け入れ機関側の指示が通りにくいだけでなく、本人も言いたいことを伝えられずに、そのことがストレスとなって、最悪の場合、失踪につながるおそれもあります。
したがって、来日後に日本語がどのくらいのスピードで覚えていくのかは重要になってきます。
日本語が話せる中国人が多いことからも分かるように、中国人の日本語の上達スピードは、比較的早いです。それは、中国では、日本のアニメや日本のゲームから日本語を覚える機会が多いことに起因していると言われています。
中国では、日本語を勉強する場合、日本語学校に通う選択肢があることはもちろんのこと、日本のアニメを見たり、ゲームを繰り返しやったりして日本語を覚えていく人も多くいます。また、中国語の字幕がついた日本のドラマやアニメが動画サイト上で公開されているため、日本語を学ぶツールも豊富なことが日本語の上達のスピードを上げている一つの要素といえるでしょう。
特徴・性格
性格は当然、個々人によって変わってくるものの、国民性というところは共通していることが多いです。一般的に言われている中国人の性格は以下のものが挙げられます。
素直
中国人の技能実習生の特徴として、「素直」ということが挙げられるでしょう。
言われたことは、責任をもって指示通りにやってくれる人が多いです。ただ、技能実習生の場合は、自分で考えて仕事を進めることはせず、言われたこと以上の仕事はやらない傾向があります。
中国人の技能実習生の場合は、しっかりとマニュアルを作り、それに従ってやってもらう形の仕事に適性がある傾向があります。
プライドが高い
中国人は、プライドが高い人が多く、人前で怒られるとメンツがつぶされたと思い、日本人以上に人前で叱られることを嫌がります。また、人前で怒られると、萎縮し、こちらが想定している以上に傷ついてしまいます。その時は、素直に聞いていても、人前で叱ることが積み重なると、普段は温厚でもある時に急に怒りが爆発するということもあります。
怒らなければならない場合には、人前を避け、怒鳴ったりはしないようにしましょう。
また、腰に手を当てたり、足を組んでのけぞったりした状態で指導しないようにしましょう。中国人は腰に手を当てている姿や足を組んでのけぞって座る姿を見るだけで、怒られていると思い、萎縮してしまいます。
公共施設で怒りを急に爆発させる中国人がよくニュースに出ていますが、怒りをため込まないような配慮も必要です。
気前がよく、親切
気前が良く、仲良くなるととても親切にしてくれます。日本の場合は、ビジネスで仲良くなっても、ビジネス以外ではドライな関係を維持する人も多いと言われますが、中国人は仲良くなればプライベートでも関係を大切にしてくれます。
したがって、始めは人付き合いや愛想が良くなくても、時間を経て打ち解ければ、人を大切にし、職場に馴染むことができるでしょう。
目の前の損得で動く
中国人技能実習生の場合は、長期で物事を考えて行動するというより目の前の損得で動く傾向があります。したがって、報酬に関しても、そのことを留意して決定するとよいでしょう。
雇用のポイント
中国人は、勉強する環境が揃っているので、真面目にやれば日本語の上達が早い方ですが、日本語を本格的に学ぶのは、技能実習生として内定をもらってからの人が多いです。したがって、面接では、来日後も頑張れる人かどうかを確認する必要があるでしょう。
技能実習生を受け入れる企業、特に直接指導に当たる担当者は、中国人に関するこれらの情報を把握し、指導していく必要があります。
人前で叱らないなど日本人に対する対応とは違った対応を求められる場面もありますが、コミュニケーションを普段からとり、お互いの国の文化を尊重して相手を気遣いながら歩み寄っていけば、スムーズにより良い関係を築いていけることでしょう。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応